| No. | : 256
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| Date | : 2004/09/01(Wed) 13:59
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8月31日をもちまして「編集長の近時片片」を引っ越し、
9月1日よりブログ版「編集長の近時片片」として
リニューアルすることになりました。
今度のブログ版は、従来の日記より機能がぐっと増えます。
写真を張りつけることができますんで、私めがパチリと撮った
タイトル戦などの現場写真などなど、皆さんがごらんになって
喜んでもらえそうなものを載せて行きたいなあと思っています。
また、パソコンからだけではなくiモードの携帯からも閲覧できるように
なりました。
お読みになった皆さんが、感想等コメントを入れることもできるように
なりましたので、お気が向きましたときにどうぞ書き込んでください。
リニューアルしたブログ版「編集長の近時片片」
これからもご愛読のほど、よろしくお願い致します。
なお引っ越し先は http://kinsho.jugem.jp/ です。
| No. | : 255
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| Date | : 2004/08/31(Tue) 11:14
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男子マラソンの競技中に乱入してきてトップを走るデリマ選手を沿道の観衆のところまで押し込んじゃうというバカ男がいましたが、その男の罪状が一年間の禁固と数十万円の罰金というのには、まず呆れかえり、しかも一年間の執行猶予付きというに及んでは、呆れかえりの無限大乗でありました。
とにかく、このままでは腹の虫が治まりません。ほっておくとストレスがどんどん溜まっちゃうばかりです。と、こうゆうときは、私式ストレス解消を行います。
裁判官になったつもりで厳かに判決を言い渡します。乱入せし者は精神病院にて終生安楽に暮らすべし。あまーい罪状を言い渡した者は・・・。ま、可哀想だからこの人は勘弁してさし上げましょうか。
| No. | : 254
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| Date | : 2004/08/30(Mon) 14:16
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男子ハンマー投げで、二十数センチの差で惜しくも2位となっていた室伏選手が、一位の選手がドーピング違反をしたとかでメダルをはく奪されたため、繰り上がりで金メダルをいただけることになりました。
室伏選手の六投目は、まさに乾坤一擲の一投でした。手応え十分であったからこそでしょう。投げ終わった瞬間に室伏選手の身体全体から「オレはやったぞ」という叫び声が聞こえて来るようでした。それが、わずかに及ばずと分かったときは、がっかりでした。おそらく室伏選手本人はもっとがっかりしていたことと思います。
それが、金メダルということになって本当によかったですね。後味が悪いと感じる方もいられるとは思いますが、金メダルに値する投擲が金メダルに輝いたのですからそれでよいと思います。
| No. | : 253
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| Date | : 2004/08/28(Sat) 15:55
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昨日、一昨日と、遅い夏休みをいただきまして、家でのんびりしておりましたところ、大塚のスナックのママさんから、夕方からお祭りで阿波踊りの大行進があるから見にいらっしゃいませんかとのお誘いがあり、ホイホイと出かけて行きました。それまで、ただ、だらだらゴロゴロしていた私めが、急いでシャワーを浴びて、頭も洗って、身だしなみを整えだしたものですから、それを見たおっ家内が「あ、どっかいいとこ行くんでしょ。あやしいーー」と言うのですね。女の勘とは恐ろしいもので、まつたけその通りでおじゃりまする。
今日は、土曜日なのでお休みでして、明日は日曜日なので、久々の4連休中です。
これから、将棋ジャーナルの編集長をしていた横田稔さんを偲ぶ会に出かけます。横田さんは、私めのことを仲間だと思ってくれていた方です。ジャーナル対近将の親善試合で将棋の手合わせをしたことが一局だけでしたがあって、指していて、棋風というか考え方が非常に似ているなと感じたのを覚えています。
明日もお休みなので、こころおきなく呑めそうです。
| No. | : 252
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| Date | : 2004/08/25(Wed) 10:13
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8月27日(金)午後4時より、近代将棋道場の特別対局室にて「パソコンソフトをいてこませ」最強者対決! と題して、第14回世界コンピュータ将棋選手権優勝ソフト「YSS」(製品版AI将棋)対平成16年東日本学生名人小関健太(慶應義塾大学4年)の指し込み五番勝負(一番手直り)を行います。持ち時間は各15分(使い切ると一手一分の秒読み)です。
一番手直りの指し込みというのは、一番ごとに勝った方が駒を落としていくというもので、勝った方は鼻高々ですが、負けた方にとっては屈辱的ともいえるルールです。まず、一番目は平手で対局し、勝った方が二局目は香落ち上手番になります。
この日は、ニ局行います。どちらが香に指しこまれるか、その香落ちの勝負はどうなるのか。みなさんはどう思われますか。
| No. | : 251
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| Date | : 2004/08/23(Mon) 18:36
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編集部の相崎を連れて千葉県は野田市「関宿図書館」に行って参りました。何をしに行ったかといいますと、古棋書の取材です。9月25日発売号より、東公平さんの連載「蘇る江戸将棋」が開始となりますんで、その頁に資料写真として掲載しようという算段です。
まずは、関根金次郎十三世名人のお墓参りをしまして、図書館へと。
関宿図書館には、7年前に亡くなられた清水コウアンさんの蔵書が寄贈されていて、現代から遡って江戸時代のものまで、それはもうめったに見られない貴重な本がたくさんあります。
取材を滞りなく終えてから、図書館の二階上にある「関根金次郎十三世名人記念館」に行って、入り口に掲げられている記念館の看板に手を合わせてきました。つい先だってなくなった原田泰夫九段の絶筆となったもので、おそらく、具合の悪いお体をおして気力で書かれたのでしょう。原田九段は、子どものころに見た関根先生の対局姿に感動して棋士の道に入ったのでした。尊敬する関根先生の記念館の看板の文字を書き上げて逝かれたことは、まさに本望であったと思います。
関根金次郎十三世名人記念館と、将棋の本がいっぱいある関宿図書館に興味のある方は、
電話047−123−1085「野田市商工課」までお問い合わせください。
| No. | : 250
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| Date | : 2004/08/21(Sat) 12:02
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今日の本気一番勝負は、家のパソコンが壊れてしまったため、急遽、近所の漫画喫茶に飛び込んで、そこのインターネット環境を借りて指しました。
空調もほどよく効いて、普段はあんまり聞かない音楽がかかっていましたが、まあ、それも心地良く聞こえて、なかなか良いですね。家で指していると、子供が寄ってきたり、どこぞから電話がかかってきたり、宅急便が届いたりと、なにかとありますが、漫画喫茶だと完全に一人になれるんですね。
人は、大勢の中の一人だと孤独を感じ、ハナから一人だけのときは孤独をさほど感じない、と何かの本で読んだ覚えがありますが、一人だけの環境というのは不思議な安堵感があるのかもしれませんね。電車の中などで耳栓じゃなかった、ヘッドホンというのですか、あれをして、音の世界でも他との接触を遮断している若い人を見るたび、不思議だなあと思ったものですが、今、すこしだけ分かったような気がいたします。
| No. | : 249
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| Date | : 2004/08/20(Fri) 14:26
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オリンピックでは日本選手が頑張ってますねー。今日の朝刊には、柔道女子の阿武選手の金メダルと、アーチュリーの山本選手の銀メダルが報じられていました。
阿武選手は、ここ8年間にわたって、2年ごとに開催される世界選手権で全て優勝という無敵ぶりを発揮しながら、その間に行われた2度のオリンピックでは、メダルどころか1回戦を突破したこともないという惨憺たる成績で、柔道界の七不思議の一つに数えられていたんですね。それだけに今回の金メダル獲得は、喜びもひとしおのものがあったでありましょう。おめでとうございます。
山本選手は、なんと20年も前にオリンピックで銅メダルを獲得していて、そこから長い長い低迷の時を経ての銀メダルでした。新聞に載った顔には満面の笑みが浮かんでいて、金じゃなくて残念という感じはまるでありませんでした。あれは優勝した者の笑顔でしたね。
記事を読んでいて、阿武選手と山本選手が積み重ねてきた数々の苦労には胸を打たれるものがありました。優勝物語というのは泣けるものなのですね。
| No. | : 248
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| Date | : 2004/08/19(Thu) 12:07
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昨日の午後2時くらいから、急にくしゃみが出つづけて鼻水だらだらの状態に陥りました。どうやら私めにとって恒例の夏かぜのようで、どうも冷房の良く効いたところにいるとダメなんです。
こういうときは、エイッとお酒を呑む一手でありまして、昨日は当然そういたしました。その効果があって、午前中は調子が良かったんですが、昼になったら鼻水がじゃんじゃん出てまいりまして、元のモクアミとなってしまいました。
と、このような場合は、もう一度、くいっと呑むしかありませんですね。
| No. | : 247
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| Date | : 2004/08/18(Wed) 11:28
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昨日は、夜の7時に寝て夜中の1時ころ起きるという技を使って、オリンピックの野球「キューバ対日本」の対決を見ました。
ホームラン攻勢で優位に立った日本でしたが、4回に、好投の松坂が、それはもう見ているだけでギャーアーーッツと声が出そうなピッチャー強襲の安打を右手の二の腕にくらいました。解説をしていた炎の男・星野仙一が「(続けて)投げさせちゃダメだ」と思わず叫んだくらいですから、こりゃもう松坂は降板必死で、試合の流れが変わっちゃいそうだなあと思ったものでしたが、応急治療のため一度ベンチに引っ込んだ松坂がまた出てきたのには、驚きましたですね。その後の投球も立派な内容で、いやはや、えらい男だと思いました。
松坂には、正直申しましてこれまでのところ、なんとなく生意気そうで好感を持っていなかったのですが、日本チームのために選手生命にも関わるやもしれない負傷をおしてマウンドを守った姿を見て、180度考えを改めました。
| No. | : 246
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| Date | : 2004/08/16(Mon) 11:44
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奇跡的に金曜日の夜に10月号の校了にこぎつけまして、土曜日の朝より、晴れて大学将棋部OB会夏合宿に行ってまいりました。
この夏合宿では、将棋部を創始した小黒将弘先輩の名を冠した「小黒杯」の争奪戦がありまして、私めは、確か3回か4回準優勝していて優勝まであと一歩のところで涙を飲んできました。
合宿に向かう車中にて、『いつも、顔には出さず、狙っているようなそぶりもツユほども出さず、しかし心中では今年こそはと意気込んでいたのものだけど、今年は直前まで合宿に参加できそうにない状況にあったから、合宿に行くことができて将棋を指せるだけで幸せだなあ』という心境でありました。と、そう思ったとき、この心境はスケールこそ違えど、これってもしかして、王将戦防衛戦の最中に阪神の大震災にあったときの谷川光速流の気持ちと非常にまったく瓜ふたつなんではないかな、と感じました。ムフフ、あのときは谷川流はビシッと勝って防衛を果したよなーー。ってことは、ムフフ・・。
ということで、またとない状況下で臨みましたる「小黒杯」は、またしても、ああまたしても準優勝でありました。
| No. | : 245
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| Date | : 2004/08/12(Thu) 10:28
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今年も恒例の、大学将棋部OB会「紫龍会」夏合宿の日が迫ってきまいた。感じの良い幹事を務める私めは、昨日の晩に、夏合宿の定番の宿となっている湯河原「杉の宿」に参加人数確定の電話をしました。
「今回は13人でお願いします。あと一人、仕事の都合で当日になってみないと行けるかどうか分からないという者がいるのですが、どうしましょうか」と、こちらの状況を伝えると、「それなら、当日の午前中にご都合が分かればけっこうでございます」とのこと。まったく、直前まで都合が着くか着かないか分からない者というのは幹事泣かせもいいとこですねー。でも、宿が融通を利かせてくれるので幹事としては大助かりです。
当日まで都合が着くかどうか分からない迷惑者というのは、何を隠そうこの私めでして、目下、本作りの追い込み真っ只中であります。
| No. | : 244
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| Date | : 2004/08/10(Tue) 18:09
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最近の将棋ソフトと指していて感じたことですが、将棋ソフトの大局観が良くなってきているように思えます。
大局観とは、局勢を判断する力のことで、その要素となるのは「駒の損得」「駒の働き」「王様の固さ」「手番」などなどがあります。駒の損得と手番は、誰だって分かりますが、これとても序盤・中盤・終盤では価値観が違ってきますので、全体をひっくるめて一つの局面に対する正しい局勢判断をするのは、そりゃもうなかなか難しいんですね。
不確かなものを、電子頭脳が得意とする計算で割り出すのは、こりゃできっこない! と思っていましたもので、いくら計算速度が速くなろうが、将棋ソフトはそれほど強くはならないだろうと踏んでいたのですが、先に書きましたように、どうも近頃そうでもないらしいと思えるようになってきました。
これまでは、対戦していて、「そんな手はないでしょ」と思わずつぶやいてしまうような手が散見されたのですが、それがぐっと少なくなってきているなあと感じています。
もしかして、大局観をうまいこと数量化することができてきたのかな、とチラッと思ったりしています。実際はどうなんでしょう。そのあたり、ソフトを開発している方にうかがってみたいなと思っています。
| No. | : 243
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| Date | : 2004/08/09(Mon) 12:38
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4、5日は、三重県賢島にて王位戦第3局。6、7日は大阪にて近鉄将棋まつり、そして大田学さんを取材してきました。
ちょっとした長旅のおりには、いつも、水分補給に気をつけています。といいますのも、私めの親父が脳梗塞をやってるもので、遺伝的にもその筋が危ないと思っていて、こまめに水分を補給するようにしています。
お酒も、まあ、水分であることは間違いないのですが、アルコールを分解する際にかなりの水が必要でありますんで、お酒の水分はマイナスの水分として認識しておかないといけないようです。私めの場合は、このマイナス水分を人様より多少多めに摂取するようなので、寝る前には必ずコップ1杯の水を飲み、枕下にペットボトルを置いておきます。こうしておけば、目が覚めたら即水分補給ができるという寸法です。
大田学さんとお会いするのは3年ぶりほどかなと思っていたのですが、大田さんの記憶は非常にしっかりされていて、どうも6年ぶりであることが判明いたしました。もうすぐ90歳になるというのにカクシャクとしていまして、歩く速さは私めとまったく変わらないというか、ジャンジャン横丁の人並みの中をすたすた歩く大田さんに、しばしば置いて行かれそうになるほどでした。このぶんなら、またお会いできるなあと思いました。
土曜日の夜に帰ってきまして、日曜日は、完璧なネテヨウビになりました。
昼を過ぎて、午後の2時ころでしたか、NHK「アーカイプス」という番組で、沖縄渡嘉敷島でおきた大勢の島民の自決事件のことが放送されていました。当時16歳であった金城さんが、自らの体験を語るのですが、愛する者同士が殺し合うという悲惨さには、聞いていて涙が出てきて止まりませんでした。聞き手を務めたアナウンサーの方は、さすがに涙をこらえていたのですが、とても私では勤まらないなあと思ったものです。
最近、ようやく、さとうきび畑の歌が唄えるようになったのに、もう唄うことはできないかな、と思います。
| No. | : 242
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| Date | : 2004/08/03(Tue) 19:12
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森内俊之竜王・名人・王将vs渡辺明五段の王座戦挑戦者決定戦はどうなるでしょうか。今、夕食休憩を終えて対局が再開しました。矢倉模様から後手番の森内が右玉に出て、対する渡辺が戦機をうかがっているところです。決着がつくのは11時ころ。森内が羽生の持つタイトルを全部奪いに行くのか、はたまた渡辺が2年連続挑戦の名乗りを上げるのか。
明日から、王位戦第3局の取材で三重の賢島に行き、そこから大阪まで足を伸ばして近鉄将棋まつりを取材し、さらに、最後の真剣師・大田学さんにお会いしてこようと思っています。三泊四日の長旅ですんで、呑み過ぎに注意して、しっかり取材してまいります。
| No. | : 241
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| Date | : 2004/08/02(Mon) 11:47
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日曜日の午前11時より、東京広尾の「ザ・羽沢ガーデン」にて佐藤康光棋聖の結婚式と結婚披露パーティがありました。
どなたかのスピーチの中で「結婚生活を円滑に進めて行く上で、互いを思いやる気持ちが大切ですが、お二方の場合は共にとても気遣いがおありであると思いますので、気ままに過ごされるようにしてください」というのが、おもしろいというか、印象に残っています。また、「少子化が進む今の日本ですが、人間的に大変優れているお二人にあっては、肉体的、精神的に可能な限り子どもを作りつづけてもらいたいと思います」というのもありましたね。もちろん大賛成でして、将来、きっと佐藤流のお子さんらが日本を背負って立ってくれるでありましょう。
夕方からは四谷「ミクニ」にて、中井広恵女流王将・倉敷藤花著「鏡花水月」の出版記念パーティ。昼、夜と、大変なご馳走が流れ込んできて、私めの胃袋はさぞかし驚いたことでしょう。
本のタイトルになっている「鏡花水月」というのは中井流が好んで揮毫する文字でして、
「鏡に映った花や、水面に浮んだ月は、ああきれいだなと思っても手にすることはできない、というということで、目には見えるのだけれど手に入れるのはむずかしいもの」のたとえなのだそうです。なんか、深いなあと思える言葉ですね。
「まじめで素敵な本になればいいなあと思っていて、スタッフの皆様のおかげでそれが叶ったと思いますので、ぜひ読んで欲しいと思っています」(中井)とのことです。発売は、8月10日、全国の書店にて、アップフロントブックス刊、定価・本体1800円です。みなさん、どうぞお楽しみに。
| No. | : 240
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| Date | : 2004/07/30(Fri) 13:21
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28日にインターネット近将道場にて行われた早咲誠和アマ七段対田村純也アマ四段の対局をもって、「早咲誠和の平成八十一番勝負」の81局目が無事終了しました。この企画は、近将道場を立ち上げた一昨年の5月から、ずーっとやってきたものですから、2年と3ヶ月にもなるのでした。
早咲さんには、お仕事がお忙しい中、なんとか時間をやりくりしてもらって対局を続けていただきました。深く感謝しています。また、早咲さんと対戦してくださった方々にも御礼申し上げます。
それにしても、81戦して71勝8敗1持将棋1千日手というのは、すごい戦績ですよね。戦型もバラエティに富んでいて、何でも指してこの戦績なんですから二重に驚いてしまいます。
早咲さんには、お話していて、将棋に対する愛情というか思い入れがとても深いなあと何度も思わせられました。そもそも、いつ終わるか分からないような企画の話をどんと受けてくれるというところからして只者ではない、ということなのですね。長い間、ありがとうございました。
| No. | : 239
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| Date | : 2004/07/29(Thu) 11:45
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昨日の正午より、森内俊之名人の就位式が千代田区の如水会館にて行われました。
「森内俊之 あなたは第62期名人決定戦において優勝されました よってここに名人位を推戴します 日本将棋連盟会長 中原誠」という文面の推戴状が手渡されました。
謝辞に立った森内は、途中で話そうとしていたことを忘れて懐からカンニングペーパーを取り出す得意芸?(竜王就位式のときにも確かやってました)を披露して笑いを取っていました。「12歳で棋士を志たときから、この世界でやるからにはトップに立ちたいなと思っていました。しかし、やっているうちに状況が見えてくると、難しいかなと思ったときもありました。どうしてこんなに勝てるようになったのかと、よく聞かれるのですが、なんでだか自分でも分かりません」
どうして勝てるようになったのか、実は、ちゃんと分かっていると思うのですが、きっとそれを言うと威張っているように取られるかもしれないと危惧したのでしょう。分かりませんと言うところが、森内の奥ゆかしいところですね。
| No. | : 238
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| Date | : 2004/07/28(Wed) 10:47
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26日に渋谷区役所にて、教育功労表彰者への授与式がありました。渋谷区住民の田中寅彦九段は、3年ほど前から自宅近くの小学校に毎月第1、第3土曜日にボランティアで将棋を教えに行っているそうで、「たいしたことしてないんですが、それが評価されたのでしょうかね」と、田中流は言っていました。たいしたことしてない、というのはもちろんご本人の謙遜で、定期的に月2回行くというのは並大抵のことではないと思います。
授賞式のあと、田中流は「石神井公園三宝寺池のグラウンドにて軟式野球をやりますから、こちらも是非撮りに来てください」ということで、同行しました。この日は、午前中に夕立みたいなのがザアッときて、グラウンドは大丈夫かいな、と思ったのですが、まったく問題なしでした。雨がさっと上がって日が差すのも運あればこそで、ラッキーってのはありがたいものです。
しかしまあ、大雨をあっという間に乾かしてしまうギラギラ太陽の下、二試合やるっていうのですからすごい体力です。私なんぞは、ベンチにじっとしているだけで汗だくでありました。
| No. | : 237
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| Date | : 2004/07/24(Sat) 11:00
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いやーっ、将棋のパソコンソフトは益々強くなっているようです。一昨日、近将道場にて「金沢将棋レベル100」の本気一番勝負がありました。興味ある方はぜひ棋譜を検索してみてください。相当ヤル! ことがお分かりになることと思います。
今から10年ほど前、「そうですね。2005年ころにはプロを負かす将棋ソフトが出現するのではないかと思います」というおっとろしい予言を、確か羽生が言っていた記憶があります。そのときは、えーっそんなバカな。プロどころか、私の目の黒いうちはこの私(棋力はアマい四段)にすら勝てないでありましょうぞ。羽生といえども、見とおしが甘いのお・・。などと、本気で思ったものですが、今はもう10秒将棋とか時間の短い将棋ではまったく自信がない(とほほ)という状況になりました。
さて、本日の午後1時からは、再び「金沢将棋レベル100」が登場して、人類に勝負を挑みます。近将道場代表の5人の選手の方頑張ってくださいね。あなた方は人類の代表でもあるのですから。
| No. | : 236
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| Date | : 2004/07/22(Thu) 10:15
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新聞を読んでいて、思わずヘーッと声を出してしまう記事がありました。そこには、「コレステロール・中性脂肪と動脈効果・心筋こうそくに因果関係はない。一般的に塩の摂取を制限すれば死亡率は高まり、心臓・循環器病を引き起こしやすい」と、書いてあるではありませんか。
これはドイツにてベストセラーとなり、今年になって日本語版が出た「健康と食べ物 あっと驚く常識のウソ」に載っていることで、「食物繊維は全身のミネラルバランスに悪影響」なんてのもあるそうです。
でもまあ、常識ってものは、はかないものですから、いままで食に関する常識にろくすっぽ従ってこなかった私めとしては、半分、さもありなんとも思ったのでした。
この本の前書きに「自分の食欲に忠実に、食べたいものを食べよう」とあるそうで、痛く共感いたしました。みなさん、食べたいものを食べて、せいぜい長生きしましょう。
| No. | : 235
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| Date | : 2004/07/20(Tue) 10:48
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北原義治さんの法要では、案の定というか、やはりというか、そこそこ呑んでしまいました。だいたいにして、呑み助といのはしょうがないもので、何気なく席につくとですね、周りは関口の兄いとか沼春雄流とか、お酒に目がない方々でしっかりと囲いを築いているんでして、「ま、ま、ま」とか言い合いながらお酒を注ぎあって、いつのまにやらすっかり出来上がってしまうのでありました。
そうなりますと、好き勝手な思い出話に花が咲くわけでして、これがまた北原さんの悪口ばっかりになってしまうのでした。
越智信義さんが、なんと42年も前の近代将棋に掲載された「北原義治氏入選百回をお祝いする会」のコピー持参して、列席した皆に配ったのですが、それを見てさえ「へえーっ、ひねくれていないころがあったんだあ」ですから助かりません。北原さん、ごめんなさい。みんな悪気があって言っているわけではなくて、お酒のせいです、お酒の。
北原さんが残して行ったものの中で、未発表の詰将棋は全て処分されたと聞いたときは、もったいないなあと感じましたが「未完成のものを残しておくのは兄の本意とするところではないと思いまして、そう致しました」という、弟の孝さんの言葉に、納得しました。すばらしい気風の良さです。孝さんは、6歳上のお兄さんの将棋が強すぎて、とてもかなわないと思って一切将棋には手を出されなかったそうですが、もし将棋を指していればお兄さんより大駒一枚強くなったのではないかと思います。
残されたものの中から、北原さんが自費出版した「独楽の画」「独楽の郷」など数冊をいただいてまいりました。独楽というのは、くるくる回すコマのことです。北原さんは、この「独楽」というのが好きで、作品集のタイトルはみんな「独楽の○」でした。独楽には、将棋の駒がかかっているのと同時に、文字通り一人で楽しむという意味も読みこまれているのだと思います。
| No. | : 234
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| Date | : 2004/07/18(Sun) 23:25
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「聖の青春」の舞台を見てまいりました。
役者さんはさすがなもんですね。村山流そっくりの口調を聞いて、なつかしいなあ、と思いました。
舞台がはねてから、村山流の師匠の森信雄流を囲む会というのが、大崎善生「聖の青春」を出した講談社の矢吹さんの声かけでありまして、ありがたいことにお誘いしていただきましたので、ヒゲのカメラマンこと弦巻流と一緒に参加させていただきました。
森流が「村山くんには人を惹きつけるオーラみたいなものがあった」と語っていまして、ああ、そうだったよなー、と思いました。
酔っ払いの私めの感覚ですんで、世間様には、ちょっとおかしいんじゃないの、と言われそうですが、無理をしてはいけない村山と徹夜麻雀をやる展開になった晩は心が躍りました。一歩も引かない麻雀というのは、将棋と違って敵が3人もいるんで、なかなかできないものなのですが、村山はそれをやってくるんですね。こちらそれに対抗して目一杯打つわけでして、あのときの緊張感と昂揚感には今はなかなか味わう場面がありません。村山と一緒にいると、何をしていても、充実感というのがあるのです。不思議でした。
森流を囲む会にて、講談社の山岸流と将棋を指しました。村山が見ていると思って一所懸命指したんですが、こてんぱんにのされてしまいました。山岸流は、将棋世界で将棋のトリビアってのを連載してますんで、並みのつかい手ではないと、しっかり分かっていたはずなんんですが、やられてしまいました。ほんとに、なかなか、相当やりますですね。
山岸流にきつい稽古をつけてもらったおかでで、本日の社会人リーグは4戦全勝でした。
ぎゃははーー。
と、これを聞いていただくために、ながながとお付き合いくださりまして、ありがとうございました。
明日は、詰将棋作家として音に聞こえた北原義治さんの法要です。なんか、また呑んじゃいそうです。
| No. | : 233
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| Date | : 2004/07/16(Fri) 14:30
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ガッツ石松のことを歌った「伝説の男」は、なかなか面白いですね。好きな数字は、と聞かれて、「ラッキーセブンの3」と答えたってのは、ほんとでしょうかね。でも、とにかく笑えます。
そういえば、将棋界にも伝説の男が大勢いるかなあ・・と思えてきます。
あるときートランプでー負けつづけた彼はー、呆れた皆からー「いったいいつまでやればいいのっ」と聞かれてこう答えたー。「オレが勝つまで!」って、これじゃあ、凄いだけで笑いは取れないですかね。
| No. | : 232
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| Date | : 2004/07/14(Wed) 12:48
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青焼きを待つ校了間際の昼休み。あわただしい時間の流れがピタッと止まったようで、仕事の台風の目に入ったみたいな感じですね。
右肩と首の付根の辺りがちょっとこっているな、とか、頭が痒いな、あ、そういえばこの二、三日、頭洗ってなかったっけ、とか、時間に追われて気づかなかったことがゆるゆると頭をもたげてきます。
今日は、迎え盆。今ごろはもう、母と弟が迎えに行って、家に父を連れて帰ってきているはずです。生きている間は、なにかと口うるさくて、顔を会わせるのもイヤだった親父ですが、だまって見守ってくれているようになると、もう会えないのに、会いたくなるものです。
| No. | : 231
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| Date | : 2004/07/12(Mon) 17:04
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原田泰夫九段が亡くなられました。
先生とは、昭和50年代でしたか、箱根名人戦の取材のおりに初めてお目にかかったと記憶しています。箱根名人戦の帰り道に立ち寄った「箱根療養所」での慰問稽古では相手の方が良い手を指せるように指していた先生の優しさに感激したものでした。
その後、阿佐ヶ谷のお宅に何度か原稿をいただきにまいりました。立派な門構えのあるお屋敷でした。ぜいたく、というのではなく気品が漂うという感じでした。
タイトル戦の取材では、立会人としてきている先生の局面を見ぬく眼力の鋭さに、たびたび感服させられました。あれはロンドンで指された谷川ー羽生の竜王戦七番勝負第1局のことでしたか、超難解な終盤で、これはこうなってこうなってこうなって谷川の勝ちと先生が並べた手順そのままに進んだときには、それはもう驚きました。引退してから十年以上は経つのに何でこんなに手が見えるのか・・と、そのときプロの修行のすごさを感じました。筋金入りなんですね。
先生は、よく、界(かい)・道(どう)・盟(めい)とおっしゃっていましたね。将棋界のため、将棋道のため、将棋連盟のため、というのが先生の行動の規準でした。自分のため、というのをもう少しいれていてもよろしかったのではないかと思います。
| No. | : 230
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| Date | : 2004/07/10(Sat) 15:08
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映画、ハリーポッターの三作目が上映されているようですね。小学生の娘から、連れてってえ、とせがまれています。
一作目の賢者の石は見た覚えがありまして、チェスの場面が印象に残っています。取られた駒は、みな、こなごなに砕け散ってしまうのですが、主人公の親友が乗っている駒を捨て駒すると勝てるという局面が現れ、親友は自ら捨て駒になると言います。あのときは、ドキドキしましたですねー。
さて、こんどはどんなドキドキに出会えるか、楽しみです。
| No. | : 229
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| Date | : 2004/07/09(Fri) 14:00
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昨日、午後7時より、団先生の飲み会がありました。フランス留学をする東大生の方がいまして、その見送り会です。学業、それも特に語学が苦手だった私めは、フランスと東大ですから、ダブルパンチを食ったようなもので、コンプレックスの塊になってしまいそうで、それを払いのけるため、いつにも増してバンバン呑んでしまいました。
二次会のカラオケバーにておおはしゃぎしていましたら、弦巻さんがそろそろ帰ろうやと言います。そんなあ、まだまだ居ましょうよお、と言ってから、ありゃ、いつもと逆だななんて思いました。
呑み始める前は、今日はほどほどにしとこうなと思うのですが、呑み出してしまうとほどほどで済んだためしがないというのですから困ったものです。
| No. | : 228
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| Date | : 2004/07/08(Thu) 14:24
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棋聖戦第三局の取材から、ただいま編集部に帰ってまいりました。
新潟は岩室温泉の名局の宿「高島屋」にて戦われた将棋は、まさに名局というにふさわしいものでした。
終盤の競り合いで、敵の歩の利きを踏み越えて前線に突き進む森内の金を見たときは、感動のあまり涙がこぼれてしまいました。これを書いている今でも、そのときのことを思い起こすと胸が熱くなります。そのものすごい金出を食いながら、自玉頭の角取りに打たれた歩に対して、当たりにされたその角を逃げない! という常識では考えられない応手を繰り出して激戦を制した佐藤は、本当に強かったです。ああいう王様を見てしまうと、佐藤の玉は一生寄らないのではないか、とさえ思えてきます。
打ち上げの席にて、ヒゲのカメラマン弦巻さんが「オレたち、いいところに、いつもいるね」と、しみじみとした口調で言いました。すごい将棋を目の当たりにできた、という幸運に感謝する一手です。
編集部では、産経新聞に載っていた「羽生さんより強かった」という森内発言が話題となっていました。私めも、なかなかの発言だなあと思いつつ、佐藤、羽生、森内の三人が、お互いに相手の力を認め合っているからこその言葉なのだろうな、とも感じました。信頼あるところに、いさかいなぞありません。
| No. | : 227
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| Date | : 2004/07/06(Tue) 10:10
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日曜日は、将棋会館にて朝日オープン選手権二回戦の、屋敷九段ー小牧アマ戦と土佐七段ー天野アマ戦がありました。昨年は二回戦まで駒を進めたアマは4人いましたが、二回戦で残念ながら全滅という結果でした。今年の一回戦突破者は3名。なんとか3回戦以上に駒を進めて棋戦を盛り上げて欲しいなあ、と思っています。
小牧アマ、天野アマともに序盤から一工夫ある作戦で大いに戦いました。朝日新聞の観戦記欄には月末あたりから戦いの模様が掲載されますのでお楽しみに。近代将棋でも7月26日発売の9月号にて、ダイジェスト版にてお届けします。
月曜日は、王位戦七番勝負を間近に控える谷川浩司王位・棋王に、羽生善治王座を挑戦者に迎えてどんな意気込みで戦うか、いろいろとお話をうかがいました。強く印象に残ったのは「自分の力で、道なき道を切り開いていく将棋を指したいと思っています。それでつまづくことも多いですが、それが将棋だと思います」という言葉でした。
インタビューの後は、9月号表紙・カラーの写真撮影です。
7月6日放映の、スカイパーフェクTV囲碁・将棋チャンネル「将棋まるごと90分」に出演しているところをパチリ。番組情報キャスターの児玉多恵子さんは、いつも明るくてとてもいいですねえ。司会の山田史生さんと三人で収録しているところをヒゲのカメラマン弦巻勝さんに撮ってもらいました。
弦巻さんには、今、ほとんどデジカメで撮ってもらっています。撮影後すぐに撮った写真を見ることができるし、なにより画質が格段に良くなってきていまして本当にデジカメは重宝しています。
本日は、これより棋聖戦五番勝負第三局の取材に向かいます。ここまで、佐藤康光棋聖が、挑戦者森内俊之竜王・名人・王将を2勝0敗と後のないところまで追い込んでいます。このまま、佐藤が押し切るかどうか・・。木村を泣かせて挑戦者になった森内ですから、ひと踏ん張りしないとなあ、とは思いますが、勝負というのはどちらに転ぶのか、こればっかりは終わってみなければ分からないものなのでありますね。
| No. | : 226
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| Date | : 2004/07/03(Sat) 13:50
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立川王将会館「龍の会」のメンバーでもある一色さんが、是非とも一度、新宿ゴールデン街の「一歩」に行きたいとのことで、2日の夕方、関則可さんと連れ立って新宿にやってきました。
待ち合わせの時間まで、一色さんは新宿将棋センターで指していて、二段の人に1勝1敗、初段の人に2勝1敗の成績をおさめて、席主の金田さんから初段を認定されたそうです。ご本人は少し不満であるみたいでしたが、「初段はあるということは、初段はまず確実にあってもっと上の可能性もありますよ、という意味ですからまあいいんじゃないでしょうか」と言って納得していただきました。私も口がうまくなってきたものです。こういうのを年のコウっていうんでしょうか。
一色さんは道場でフト目に止まった「棋士 二上達也」の本を買い求めていて、それを見たとき、こりゃあなんて運のいい人だろうと思いました。というのは、この日、二上先生も一歩に見えることになっていたからです。
「一色さん、それを何気なく先生に見せれば、ぜったいサインしてくれますよ」と言っておきましたら。やっぱりその通りになりました。しかもフルネームの為書きまでしてもらって
思わずいいなあと指をくわえてしまいました。私も先だって先生のサイン入りの本をいただきましたが、さすがに為書きはなかったですものねえ。
龍の会幹事の崎浦さんとも合流して、おおいに呑みました。どうも楽しいお酒は、しゃべっているうちに酔いがさめるというか、酔っ払っていないような感覚になってしまうので、どんどん呑んでしまいます。
帰りの新宿駅改札のあたりで、ヒヤーッ、終電まであと2分だあ、と小走りにホームへと向かっていましたら、途中でどなたかがケンカをしてまして、よせばいいのにフラフラと近づいていって仲裁に入ってしまいました。このとき、あ、オレ酔ってるなと分かりましたですね。腕力にはまったく自信のない私めとしましては、まともであればまず君子危うきになんとやらでありますからね。
しかしまあ、勢いで間に入ってしまっていましたんで、なんとかしないといけません。幸いにも、誰かが暴れ者を羽交い絞めにしてくれたんで、後は気持ちを抑えればよいという状況になりまして、「まあまあ、私も終電がもうすぐ来ちゃうんで、ここらで治めてくれませんかねえ」などと訳のわからない説得? をしましたら、なぜかこれが受けて「止めてくれてありがとう」なんて言われちゃいました。そのとき、お辞儀までしてくれたのですが、こちらもあわてて頭を下げましたら、上がってくるその方の頭にゴチンとぶつかってしまいましてちょいと痛かったです。
さあ、一件落着して、階段を駆け上がりましたらちょうど終電のドアが閉まるところでした。あーあ。
| No. | : 225
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| Date | : 2004/07/01(Thu) 12:55
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昨日は、午前中の大雨が、午後になってからうそのように上がって、えらくいいお天気になりました。縁日のように露店が並ぶお祭りを、ゆーっくりとながめてからいい気分で家に帰りました。
すると娘が浮かない顔をしています。どうしてかなーと思って聞きますと、お祭りに行ったけど、お小遣いが千五百円じゃ、ないとおんなじようなもんだ、と言うのですね。私なんか、五百円で良く冷えたビールのロング缶を買って、イカゲソ百円、鳥皮二本で二百円、それとお土産にカルメラ焼き二百五十円、しめて千と五十円でゴキゲンだというのに、なんということでありましょうか。
まあ、まだ小学校三年生じゃ無理かなと思いますけど、もうちょっと大きくなったら足るを知るってことを教えてやんなきゃなりません。
今の日本、不景気だ不景気だとよく言われてますが、私めは、よその国と較べたらそうとう恵まれているのではないかなと思っています。
| No. | : 224
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| Date | : 2004/06/30(Wed) 12:13
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私めの住んでいる十条村にて、今日明日と二日間にわたって恒例の「お富士さん」のお祭りがあります。百以上並ぶ露店の列を見ると、自然に顔がほころんでしまうのですね。
今日の東京地方は、あいにくの大雨ですが、ま、アルコールで武装してしまえば矢でも鉄砲でも持ってきやがれというもんで、雨なんかは屁でもありません。
もともと私めは、状態が良くないというかツイテナイときにファイトがめらめらとわく傾向がありまして、雷鳴がとどろいちゃったりすると、かえって嬉しくなっちゃったりするんですね。
と、いうことで本日の午後7時ころに出撃いたしますが、さすがに今日は、一緒に行こうなんて御仁はいないようです。
| No. | : 223
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| Date | : 2004/06/28(Mon) 11:27
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昨日は、立川王将会館「龍の会」に出席しました。先日亡くなった上村流に見てもらうつもりで指しましたら、四局指して三つも勝てました。勝った三局は、自画自賛でありますがいずれも気合のよい将棋であったなあと思っています。
負けた一局は、これに勝てば優勝の目が出てくるという私めにとってはヒジョーに大きな勝負でありまして、終盤、勝ったと思ったところで指された敵の勝負手につい怯んで、あたら好局をフイにいたしました。帰りの電車の中で、あの局面ではこう指す一手だったよなあ、第一感で浮んでたのになんで指せなかったんだろ、あーあ、と思っていたら、上村流から「中野さんも甘いねえ。いつまでたっても・・か」なんて言われたような気がしました。
今日は上村流のお通夜。泣くと恥ずかしいんで、気を張っていなければなりません。
| No. | : 222
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| Date | : 2004/06/26(Sat) 09:23
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囲碁の上村邦夫九段が亡くなられました。
上村さんとは、確か去年の秋口だったかと思いますが、新宿ゴールデン街「一歩」の純子ママの声掛けで二上先生を慰労する旅行会が開かれまして、そこで当然のごとくご一緒にしたたかに呑んで、東京に帰ってきてからも、上村さんの「どう、ちょっと」というお誘いにのって昼間からビールをガッポガッポやった記憶があります。あのときは、はっきり私めの倍は元気だと思ったのですが、残念です。
上村さんは将棋が大好きで、日本棋院対近代将棋との親善試合のときには、日本棋院のキャプテンでした。工藤紀夫九段、高木祥一九段、小林光一九段、林海峰九段、武宮正樹九段ら、錚々たるメンバーが集まったのは上村さんがいればこそのことだと思います。
上村さんは、歌手の佐々木新一さんと将棋のライバルでしたね。あるときリスボンで私めが佐々木さんと指していたら、それを見るとはなしにシッカリ見ていて、佐々木さんが端を突っかけてきたとき、取る一手なのにイヤな筋が見えて私めがうじうじしていましたら、「そんなの取れないでどうするの」とカツを入れられてしまったのを、今も、昨日のことのように思い出します。
弛ませれば天下一品の私めですが、それ以来、上村さんがいると、下手な将棋は指せないゾと、気持ちが引き締まったものです。
これからは、いつも上村さんが見ている・・のかな・・。私めの将棋が少し強くなるかもしれません。
| No. | : 221
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| Date | : 2004/06/25(Fri) 11:23
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今日は、千駄ヶ谷の将棋会館にて大きな勝負が二つもあります。一つは、王位戦挑戦者決定戦の羽生善治王座ー山崎隆之五段戦。もう一つは、王座戦本戦ベスト4決定戦の森内俊之竜王・名人・王将ー谷川浩司王位・棋王戦です。
山崎は、今年3月の朝日オープンの挑戦者決定戦で羽生に痛い目に遭わされてましたですね。またしても行く手に大敵が立ちふさがりました。ここを突破できないと栄光の道はない! と、山崎は必死だと思います。
森内ー谷川戦は、タイトルをそれぞれ三つと二つ持っている棋士の対決ですから、それだけでもう凄いですが、勝ったほうが羽生の持つ王座への挑戦に一歩近づくということで、森内が勝つと四冠が視野に入ってきます。
今まで、同時全冠及び四冠保持をやってのけた棋士は、升田幸三(全三冠)、大山康晴(全三冠、全五冠)、中原誠(同時五冠)、米長邦雄(同時四冠)、谷川浩司(同時四冠)、羽生善治(全七冠)のみ。森内がこの仲間入りできるかは、ここ数年が勝負です。
対局は朝10時から始まっています。どういう進行になっているのでしょうか。
勝負が佳境にさしかかるのは午後遅くになってのことですから、時間を見計らって編集部を抜け出して現場に向かうつもりです。外は梅雨空であいにくの雨。こういうときはあんまり外には出たくないものですが、今日ばかりは雨でもワクワクです。
| No. | : 220
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| Date | : 2004/06/24(Thu) 14:38
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晶文社より出た「棋士 二上達也」を読みました。勝負師タイプではないと思っていた二上流が、ご自身で甘さはあったと書いているくだりはあったものの、そうではないのだなあと感じられるところが随所に出てきまして、引きこまれるように読みきりました。
大山との王将戦で、初戦、第2局と勝って迎えた第3局。好局を逆転負けしたことについて、これまでに出たさる本の中にて八百長的なことがあったのではないかと書かれた件については、「言うまでもないことだが、そんなことはなかった。(中略)大山さんの名誉にかかわることなので、当事者として断言しておきたい」と、ありましたのは、そうだよなあとホッさせてもらえました。
二上流は、将棋は人間と人間のたたかいである、とも力説していて、没個性的な現代の将棋をおもしろくないと評しているのには、同感だなあと思いました。
| No. | : 219
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| Date | : 2004/06/22(Tue) 11:20
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昨日の夕方より、鷺宮にてヒゲのカメラマンこと弦巻さんと7月26日発売号について打ち合わせを致しました。呑んでばかりではなく、やはり、やることはきっちりとやらないといけませんですよね。で、次号の表紙は谷川流で行きましょう。とか、棋聖戦は七夕の日にやる第3局がカラーの〆切にギリギリ間に合いますからどうでしょう。関西棋士特集を近々またやりましょう。などなど、しっかりと打ち合わせをした後、腰を落ちつけてじっくりと呑みました。
当日の昼間に、私めがこの欄で書き込んだのを弦巻さんは読んでくれていて、その話題となりました。研究のことを、羽生が「一瞬のアイディア、ひらめき」と言ったことに私めが驚いた、というようなことを書き込んだわけですが、それに対して、弦巻さんは「どんなことでも、大変な苦労をした後に、閃くものなんだよね」と言いまして、私めはフムフムと、なんだかとても美味しい問題を出されたような気持ちになったものでした。その先は、アルコールの回った頭で考えても仕方ないので、宿題として取っておいて、次の話題へと移って行きました。
弦巻さんとの打ち合わせは、とても勉強になるのです。
| No. | : 218
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| Date | : 2004/06/21(Mon) 10:49
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羽生第三代朝日選手権者の就位式にて、謝辞に立った羽生が非常に興味深い言葉を述べていました。「深浦さんは現代将棋の最先端を行っていて、私も興味がありましたので、そこで戦ってみたいと思って五番勝負に臨みました。今の将棋は、一瞬のアイデア・・ひらめきが、勝負を決めるということが多くなっていて、序盤から息が抜けない戦いになります。後略」
私めは、羽生が「一瞬のアイデア・・ひらめき」と言ったところに、衝撃にもにた感覚を覚えました。その部分は、おそらく大多数の棋士やファンが「研究」と認識しているところであるはずです。それを羽生は、一瞬のアイデア・ひらめきと言った。不思議だな、面白いなと思ったものであります。
その日の夕方からは、東京将棋記者会の後、将棋連盟との懇親会と続きまして、昼間っから呑み続けたのでだいぶ効きました。どうも私めは、セーブするというか、ほどほどにするというのができなくて、やるとなると徹底してやってしまうか全くやらないかのどちらかになっちゃうんですね。これはもう性分ですから仕方ないと思っています。
翌日の土曜日は、将棋ペンクラブの関東懇親会がありまして、明るいうちは将棋を指して、暗くなると当然の如くアルコールが出てくるのでありました。日本酒が恐い私めは、
ビールばかり呑んでいたのですが、一升ビンを持って「お酒、どうですか」とやられると勝手に手が動いて、ビールを飲み干した紙コップをサッと差し出してしまうのでした。
気がつくと二次会、三次会にも顔を出していまして・・。まったく我ながら嘆かわしい酔っ払いでありました。
| No. | : 217
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| Date | : 2004/06/18(Fri) 10:44
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昨日の棋聖戦第1局は、力のこもった熱戦でしたね。中盤では森内の方が良さそうに見えまして、幸せボケとうわさされている佐藤は、いっぺんに持っていかれちゃうかなと思ったのですが、あにはからんやものすごい頑張りを見せまして難局を制しました。
タイトル戦で羽生を3回連続でやっつけた・・というのは確か今までにないですよね。それを成し遂げた森内ですから、世間の評判は、森内四冠を予想する向きが圧倒的だったと重いますが、佐藤の、それも森内の先手番を破っての先勝に、おやっと思っているのではないでしょうか。
本日は、これから東京丸の内の「東京會舘」にて羽生朝日オープン選手権者の就位式があります。就位式のセレモニーは30分ほどで済んで、そのあとはパーティとなります。日の高い内のお酒は回り方が早いような気がするので、セーブして呑むようにしないととんでもないことになります。とかなんとかいいながら、結局はたくさんいただいてしまうことになるのですが、そんなとき思い出されるのが、芹沢先生の「パーティに出たら水割り二杯。それでやめとくのがいいんだ」の言葉です。
| No. | : 216
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| Date | : 2004/06/16(Wed) 13:45
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追い込みの真っ最中に、棋史研究家の越智信義さんより電話が入りました。「今、東京駅にいて、これから電車に乗りますから30分後くらいで着くと思うんですが、お時間よろしいでしょうか」とのことです。このクソ暑い中、わざわざ編集部まで出かけてくるという気合からしてこれはよほどのことなのに違いないし、ダメですと言ってもやっていらっしゃるであろうし・・ということで「はい。お待ちしております」と返答しました。
「初代宗桂の『秘伝鈔』から二代宗古『智実』、三代宗桂『家妙』と連なる江戸時代の古図式にでてくる詰手筋を全て調べた人がいましてね。それが、この一覧表です」と言って、越智さんはB4ほどの大きさの2枚の紙に、ちいさな字がぎっしり書き込まれている表を見せてくれました。詰手筋というのは、「不成(ならず)」とか「遠打(とおうち)」とかいうやつで、見せていただいた表には「馬ノコ」とか「煙」などの趣向も入っていました。
越智さんの希望は「これを近代将棋に載せてもらえないだろうか」と、いうものでした。
私め、詰将棋にはまったく詳しくはないのですが、これがすごいものだとは分かりました。しかし、これだけ載せてもなあ・・と思っていると。
「これだけ載せるのも意味があるでしょうけど、それぞれの手筋や趣向について、誰かに書いてもらってそれを載せると、詰将棋ファンだけじゃなく、今まで詰将棋にそれほど興味がなかったという方も見てくれるんじゃないかな」と、越智さん。さすがになんでもお見通しですね。
| No. | : 215
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| Date | : 2004/06/14(Mon) 13:15
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この欄のタイトルに使っている「近時片片」は、詰将棋作家の北原義冶さんがその昔、近代将棋によせたエッセーのタイトルをパクったものである、というのはいつぞやに書きましたですよね。しばらくお会いしていませんでしたが、ときどき本誌の詰将棋シアターに投稿があったりしましたから、そこそこお元気にしていられるのだろうと思っていました。
ところが、さきほど、北原さんの弟さんより編集部に電話がありまして、この2日にお亡くなりになったのだそうです。まさかと思いましたが、葬儀はすでに内内のもので済ませましたとお話を聞くと、そうなのだなと認めるほかはありません。
物を捨てるのが嫌いというか、できなくて、どうしてそうなんですかとお尋ねしたことがありました。「だって、まだ使えるだろ」とのお答えでしたね確か。北原さんの机の引出しの中には、チビた鉛筆だの、ハンコウのスタンプ台だの、ホッチキスなど、いろんなものが入っていました。きっと私が物欲しそうな目をしたからだと思いますが、北原さんは、「よけりゃあ持ってって使いな」と仰って、そのお言葉に甘えて遠慮無く鉛筆を鷲づかみにしましたら、あっ、そんなにダメとあわてていましたですね。えっ、チビた鉛筆を何に使うかですか。それはですね、周りの木の部分を全部削りまして芯の部分をシャープペンシルの芯として使うのであります。それも北原さんに教えてもらったことでした。
何も言わずに、風のように逝ってしまった北原さん。さようなら。あちらの方でも、きっとお友達はできないと思いますよ。まあ、あと4,50年もしたら追いかけて行きますから、しばしお待ちのほど。
| No. | : 214
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| Date | : 2004/06/12(Sat) 16:19
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名人戦七番勝負第六局は、森内が完璧な指し回しで快勝し名人位を奪取しました。これで、竜王、王将と合わせて三冠を保持し、現時点での最多タイトル保持者となりました。無冠だったところからわずか半年で三冠を手中に納めたのですから驚きです。
感想戦直後に行われた勝者への共同記者会見にて、森内は、竜王戦で勝てたことが大きかったと語っていました。やはり、勝負に生きる者にとって、自信は大きな武器なのですね。かの塚田正夫名誉十段が残した「勝つことはえらいことだ。神よ、我に自信を与えたまえ」の言葉が思い起こされます。
勝者インタビューの後には、異例の敗者インタビューが行われました。負けて談話を取られるといのはすごいことです。
こういうときに、可哀想だから見ていられないと思うようでは記者失格でして、記者たるもの、舌なめずりして敗者の声を聞かねばなりません。
しかし、羽生の言葉は、周りが期待? していたような悲壮感は微塵もない、堂々としたものでありました。
「心配しているファンも大勢いられると思います。羽生ファンに向けて、どうやって巻き返しをしてゆこうかと考えているか、お話しいただけますでしょうか」との質問に、羽生は、「それが分かればいいんですが・・」と笑顔を見せながら応え、「次のチャンスまで、力を蓄えておきたいと思っています」と続けました。
25日に、谷川王位への挑戦者を決める戦いがあります。対局者は、羽生と山崎。羽生が、この勝負を次のチャンスとすることができるかどうか。注目ですね。
| No. | : 213
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| Date | : 2004/06/09(Wed) 15:21
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明日、明後日と、名人戦七番勝負第六局が戦われます。ここまでのスコアは皆さんご承知のとおり羽生善治名人2勝に挑戦者・森内俊之竜王3勝です。
羽生にとって第5局に続いてのカド番ですが、この後手番の第六局で何をやるかに非常に興味深いものがあります。なんでも指す羽生が、負けられない一番で採用する戦法こそが、羽生が最も信頼している戦法ということになるからです。
私めの予想は、矢倉ですが、果して羽生は明日の九時に何を指すのでしょうか。
| No. | : 212
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| Date | : 2004/06/08(Tue) 15:51
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インターネットを介する対局は、居ながらにして世界中の愛棋家と指すことができるという素晴らしさがあります。自宅のパソコンが将棋道場になってしまうのですから、本当に便利な世の中になったものだなあと思います。
最近、「ソフト指し」という言葉を耳にしました。年々、その力を上げてきている将棋ソフトに考えさせた手を、そっくりそのまま採用して指すことを言うのだそうです。それができるのは、対戦者の顔が見えないインターネット対局ならではのことともいえますが、こちらの方は、さすがにメリットとは言えそうにありませんよね。
なんだか、マラソンレースに原付き自転車に乗って出場するみたいなもので、勝っても少しも面白くないんじゃないかなと思うのですが、いかがなものなのでありましょうか。
将棋の醍醐味というのは、自分の頭であれこれと考え悩み、脳ミソに汗して搾り出した手で相手に立ち向かっていくことにあるわけで、ソフト指しをしてせっかくの楽しみを放り投げてしまうのは実にもったいないなあと思います。
| No. | : 211
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| Date | : 2004/06/07(Mon) 12:32
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第23回朝日オープン選手権開幕戦のアマプロ十局対決は、プロの7勝3敗でした。
本誌の平成八十一番勝負で丸2年にわたって頑張ってくれている早咲誠和アマ七段も出場していて、その指しぶりは控え室のプロ達をうならせていました。激闘の末、藤倉プロに敗れはしましたが、立派な将棋であったと感じました。
対局のあと、弦巻さんと私めで早咲さんをお誘いして一杯やりました。早咲さんの話は、ひとつひとつがとても興味深いものでした。
「相手がわかっている場合は事前に作戦を考えるということはすることはしますが、結局は、実際に相手と対したそのときに決めるというのがほとんどです。自分自身の体調や気分によって、例えば元気なときは今日はいっちょ急戦で行って見ようかな、とか、逆に調子が上がっていないなと思ったときは持久戦でいこうかとか、それに相手から受ける感じというのもありますからね」と早咲さんが言うのを聞いてたときには、あなた、まさしくプロですよと思ったものです。
一昨年の五月にスタートした「早咲誠和の平成八十一番勝負」は、現在74戦して66勝6敗1持将棋1千日手です。全国の強豪を相手に9割を越す勝率には敬服のほかありません。始まったときは、すごい数字だと思った八十一番も残すところあと7戦となりました。
早咲さんの写真は、弦巻さんにばっちり撮ってもらいました。一緒に私めの拙文も載りまする6月26日発売の8月号をどうぞお楽しみに。
| No. | : 210
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| Date | : 2004/06/05(Sat) 15:34
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北海道札幌市「ホテルオークラ札幌」にて行われた名人戦第五局の取材から、いま戻ってまいりました。
羽生の仕掛けに森内が反撃すれば、それにまた羽生が反撃し、それにまた森内が反撃する・・以下同文・・という棋史に残る激闘でした。終盤では、羽生が負けて森内三冠誕生かと何度か思う場面がありました。それを全部しのいで勝ちをつかみ取った羽生玉の生命力の強さには感嘆するほかありません。
ホテルの大盤解説会場で、愛棋家の渥美雅之さんにお会いしました。渥美さんは確か浜松の方にお住まいであるので、あれっ?という顔をしましたら、「この勝負を見なけりゃあ、と思って参りました」とおっしゃっていました。さすがにお目が高い。遠路はるばる見にいらした甲斐がありましたですねえ。
あと一歩のところまで羽生を追い詰めた森内でしたが、もうひと押しが足りませんでした。敗着とされた手の二十手ほど前に、伏線となったと思われる手があって、その辺のところを掘り下げて今度の観戦記に書いてみようと思っています。
| No. | : 209
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| Date | : 2004/06/02(Wed) 12:02
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病院での診察の結果は、まったく大したことがない、とのことでして、とりあえずやれやれでありました。
ただ、恐れていたことと申しますか、十二分に覚悟はしていたことですが、先生から「アルコール。つまりお酒ですね。それは控えるように」と言われてしまいました。やっぱりなあ・・と思いながらも、ここで退いたのでは一生の不覚になりかねませんから、当然のことながら抵抗を試みます。
「あのー。控えるというと・・全然ダメということなんでしょうか」
「特に、ビールと、それとワインね。これは発疹にかゆみが出やすいんでダメです」
なるほど、そうか。
ビールとワイン以外なら呑んでもいいのね、と解釈させていただきました。よかった、よかった。
| No. | : 208
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| Date | : 2004/05/31(Mon) 14:31
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家の近くに大きな病院がありまして、中野家では、8年ほど前にそこで親父が死んで、その一月あとに長女が生まれていますので、今のところツーペーになっております。
私めは、大きな病院というのがどうも好きになれなくて、具合が悪くなると、たいがいは、顔なじみの先生がいる近所の町医者に行ってしまいます。それですぐに良くなってきていたのですが、どうも嘆かわしいことに、老来とみに体力がなくなってきたせいか、ちょっとした不調が長引くようになってまいりました。
と、そんなときに、おっ家内が親しくしている近所の奥様の旦那様が、突然、くも膜下出血で倒れるという大事件が勃発しました。それでビビッたのかどうか、急に、「ほら、これ食べると血がサラサラになるからね」と言って自分一人で食べるつもりだったらしいイチヂクを出して来たりしまして、「ほらー、おとうさん、このごろちょっと調子が良くないって言ってたでしょ。大きな病院で早くちゃんと見てもらったほうがいいわよ。私、カンだけはいいんだから、こんどだけは言うこと聞いてちょうだい」と・・いうことで・・確かにカンだけはいい家内ですんで、仰せのとおりにすることにいたしました。
近所の大病院は、なんでもすぐに血を採るので、ドラキュラ病院なんて言われているのですが、この際ですからしっかり見てもらうのも悪くはないでありましょう。
まあ、私めの診断では、単なる呑み過ぎだと思いますので、皆様にあってはご心配なさらないで、どうぞせいぜいあきれてやってくださいまし。
| No. | : 207
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| Date | : 2004/05/29(Sat) 17:45
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のわんと私めとおっ家内の結婚記念日なんであります。
結婚して5、6年目でしたか、記念日を、まるですっかりきれいに忘れて、危機に陥ったこともありましたが、まあ、24年よくもったものと、ただただ感心するばかりです。
24年も経ちますと、それぞれの思いも移ろいゆくもので、昨日、こんなことがありました。
まず、私めのところに旧友から連絡があり、久しぶりに明日呑もうよとのこと。私めは、ノータイムで「その日は結婚記念日なんで一家で夕食を取るのよね。残念だけど、また」と申しました。
酒の誘いを断られたのはおそらく初めてであったでしょうから、旧友もちょっとビックリしたようですが、結婚記念日なんじゃしょうがないと思ってくれたことでしょう。
その二時間後、おっ家内が「あのさー。明日夕方、友達と遊びに行っていいかな」と言うのですね。
これにはさすがの温厚な私めも「のわにいーーっつ」と色をなしました。だって、こっちは何年ぶりかの友人のたっての頼みを断ったっちゅうに、なんということでありましょうか。普段は柳の葉っぱみたいに垂れた私めの眉毛も、このときばかりはキリリと釣りあがった・・でありましょう。
あまりの剣幕に恐れをなしたか・・時間がきちゃったのでこの辺にして、まあ、いろいろありましたが、今日はこれから家族で食事会にとあいなります。
| No. | : 206
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| Date | : 2004/05/26(Wed) 14:35
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朝日オープン選手権戦は、挑戦者の羽生が3勝2敗で深浦を破り、堀口一、深浦についで、第三代朝日選手権者に就きました。
感想戦が終わってからのインタビューにて、深浦が後手番で得意とする横歩取りを受けて立っただけでなく、羽生自身が後手番になったときに横歩取り中座流を指したというのは、どのような思惑があってのことでしょうか、と、たずねられた羽生は
「興味があったので指してみました。研究はしていてもそれだけではどうしても分からないところがあります。実戦で指してみて分からないところを知る、と、考えていますので・・」とこたえました。
そういえば、加藤一二三九段も、同じような意味のことを言っていましたですね。天才の思考の土台は同じなのだなあ、と、思ったものです。
| No. | : 205
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| Date | : 2004/05/25(Tue) 10:20
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今日は、深浦ー羽生が2勝2敗で迎えた朝日オープン選手権戦五番勝負第五局です。
第三局を観戦に行った団鬼六先生が、その打ち上げの席で、1−2と追い込まれた深浦に向かって「わたし、第五局。鬼の栖でやる対局ね。見に行きますから、そのときにはひとつよろしくお願いしますわ」とやって、私めは心臓が飛び出そうになったのですが、まあ、ともかく第五局があるようになって、鬼六先生は約束どおり観戦に行く運びとなりました。世の流れというのは、不思議で面白くスリリングなものだなあと感じます。
さて、私めはこれから東京駅で鬼六先生、行方尚司七段、弦巻カメラマンと待ち合わせて、対局場の修善寺「鬼の栖(すみか)」へと向かいます。対局は午前十時開始ですから、さきほど始まったばかりですね。インターネットで朝日新聞から配信されている情報によると、改めての振り駒にて先番を得たのは羽生とのことです。両雄は、どんな戦いを見せてくれるでしょうか。
| No. | : 204
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| Date | : 2004/05/24(Mon) 14:41
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昨日、一昨日と、立川王将会館と立川ホテルクレストにて開催された「第45回関東アマ名人戦」の取材に行ってまいりました。茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・都下・神奈川・山梨・長野の代表22名が出場し、二日間に渡ってスイス式4回戦で熱戦を繰り広げました。
個人戦は、4戦全勝同士のプレーオフの末、埼玉代表の遠藤正樹さんが茨城代表の美馬和夫さんを破って優勝を果しました。遠藤さんは第34・38・43回大会につづいて4度目の優勝です。さすが、ツオイですね。団体戦は、これまた遠藤さんと、内藤誓力良さんの埼玉代表チームが優勝しました。
この大会が45回を数えるものになっているというのは、すごいことだなと取材をしていて思いました。45回というのは、代々のお世話役の方々や、大会運営に協力するする方々がよほどしっかりしていなければとても続かない回数だと思います。
大会当日、本大会の会長として多大な協力をしている茨城県の紺野延男さんにお会いしたときに、将棋関係者の一人としてお礼を言いましたら、「いえいえ、私なんかはたいしたことはできません。この大会は、埼玉新聞で将棋欄の観戦記を書いていた浅子雄さんが起したもので、私らはそれを受け継いでいるだけです」と仰っていました。
大会一日目の夕食を兼ねた懇親会の席上でも、選手の方々の口から浅子さんの名前を何度も聞くことができました。
中国の格言に「井戸を掘った人を忘れるな」というのがあるそうです。大会を運営する方々や出場する選手の皆さんが、大会を創めた浅子さんのことを記憶にしっかりと留めているのが分かって嬉しく思いました。
浅子さんが亡くなられてから、もう12年になります。
来週の日曜日、5月30日に、埼玉県加須市「パストラル加須」にて浅子雄さんの追悼将棋大会「第10回浅子杯将棋大会」が開催されます。参加お申し込みは、0480-68-5411細井勝義さんまでどうぞ。
| No. | : 203
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| Date | : 2004/05/21(Fri) 10:20
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プロの将棋では、その手があると分かってはいても見送って、他の手を指す、という類の手があります。
昨日の名人戦では”その手”そのものが出ました。
羽生の▽2六歩の垂らしに手を抜き、▽2七歩成の瞬間に▲5八玉と6九の飛当たりに引いて▽4九飛成と切らせ、手順にと金に当てられていた銀を逃げながら▲同銀と取る! という筋は、プロならばアイディアとしては浮かぶ筋中の筋なのですが、サーカスの空中ブランコと同様に失敗したらアウトという筋でもあるのですね。あまりにも大きな危険が伴うゆえ、実戦では指さずに、もうすこし安心できるような順を選ぶことになる、というのがもっぱらなわけです。それを、昨日の森内は、エイッとばかり、空中ブランコに飛びついて見せました。
こういうのを見ると、ファンはただただ「すげーっ!!」と目を見張って感動すればよいのですが、プロは、森内に一目置かざるを得なくなります。この一目置かせる、というのがものすごく大きなことで、これから森内はさらに勝ちやすくなることでしょう。
これは羽生本人に直接聞いてみないと分からないことですが、▽2六歩と指したときに、本譜の進行は露ほども予測しておらず森内の▲2四歩から▲5八玉に驚いた! というのであれば、しばらくは対森内戦での苦戦が続くでしょう。私めの推測では、羽生は本譜の順を読んでいて、森内ならやってくるかもしれない、と思っていたのではないか・・・と思います。そうであれば、好勝負が続きます。
名人戦第五局は、6月3・4日、札幌にて。
| No. | : 202
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| Date | : 2004/05/20(Thu) 14:56
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挑戦者森内2勝1敗の後を受けた名人戦七番勝負第四局は、またしても目下大流行中の横歩取り中座流の戦いとなりました。これがまた、おもわず「ひやーっ」と声が出てしまう超過激な殴り合いで、二日目の午前中に”王手飛車取り”がかかっちゃうのですから、気の弱い私めなんかはあやうく気絶しそうになりました。
勝負がつくのは、夜もだいぶふけてというころになるのでしょうが、この死闘を制するのは果してどちらでありましょうか。
空模様は、台風の接近とかで、こちらも風雲急を告げるといった感じです。
三井の55広場で行う野外大盤解説場は、雨だと中止になってしまいますが、こういうすごい将棋を台風の中で見るというのも面白いかなと、ふと思いました。
| No. | : 201
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| Date | : 2004/05/19(Wed) 15:22
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我が家の冷蔵庫の横っちょに変てこりんな紙が張りつけてあるのを小3の娘が見つけました。「なにこれー、じ・ぶ・ん・に・か・てってなにー」という声を聞いて、「キャーッツ」と悲鳴をあげながらすっ飛んできたおっ家内が慌て気味に紙をひっぺがしました。
はて、なんじゃいなと思ったその瞬間、金田一耕介、明智小五郎、古畑任三郎、刑事コロンボ、名探偵ポアロらも真っ青の私めの頭脳に、天啓のように閃いたものがありました。それは、あまりにも馬鹿馬鹿しいことなので、思わず「ギャハハーッ」と笑い叫んでしまったのですが、おっ家内はと見ると、笑い転げる私めを見ながら同じように笑っていました。
それを見て、我れに降りし天啓の正しさを確信した私めは、「なんでそう書いたのか当ててやるー」と吼え、ただただ笑うしか手立てのないあわれな家内に向かって「それはーっ。パチンコを我慢するための呪文、なのじゃあーっ」と言い切りました。もちろん、アタリです。「これ見ると、効くのよ、けっこう」とのことであります。はい。
それにしても、パチンコをやりたいのを我慢するのに、なんで、「自分に勝て」なんでしょうねえ。そんな、家内も家内ですが、たちどころにそれを読みきってしまう私めも私めでして、こういうのを似たもの夫婦とかいうのでしょうか。
「ねえーっ、なんで笑ってるのお。二人して、ずるーい」という娘に、お父さんは「それはね・・」と優しく解説をしてあげました。あーあ、自分に勝てって言葉は、もっとましな例で説明したかったなあ。
| No. | : 200
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| Date | : 2004/05/18(Tue) 15:04
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なんと、この私めがエッセーを頼まれてしまいました。
そのエッセー欄は、毎月、有名な方々が書かれているのを知っていましたので、原稿をお願いされましたときに、私めでよろしいんでしょうかと思ったのですが、何のご心配もいりませんとのことでしたので、それではということで喜んでお引き受けしました。
マージャンは、10歳のときに親父から、将棋、囲碁といっしょに仕込まれたので、年季だけは入っているのが頼りです。
さて、何を書くべいと思っていろいろと頭をぐりぐりとかき回しましたところ、せっかくの機会なんで、これまで誰にも言わなかった私めの打法! についてですね、コホン・・書いてみようかということにしました。
相手にリーチをかけられたり、高そうな手で攻められたりしたときに、どう打てばよいかと悩んでしまうことが多い方には、そこそこ参考になるのではないかなと思いまする。なにしろ、雀豪ぞろいの棋士と相対して30年間渡り合ってこれたマージャンでありますからね。ヴォッッホン!!
今月の27日に発売される「月刊プロ麻雀」を、どうぞお楽しみに。
| No. | : 199
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| Date | : 2004/05/17(Mon) 12:41
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森内俊之竜王vs木村一基七段の棋聖戦挑戦者決定戦は、まれに見る凄い戦いでした。
横歩取り中座流の将棋は、いったん均衡が崩れると、後は一方的な展開となってすぐにおしまいとなることがほとんどなのですが、両雄ともに、パンチを食っても崩れるどころか、いただいたパンチを倍にして返すというすさまじさでありました。
終盤戦に入って、木村の狙い澄ました必殺の一撃が森内の顔面にヒットしました。やや苦しめの形勢を一気に挽回し勝勢に転じたかと思えるほどの効き目と私の目には見えました。そのとき、森内はすでに残り時間が数分しかなく、こんな土壇場でひどい痛手をこうむっては、立ち直れるはずはなかろうと思いました。
ところが、森内は倒れなかったのでした。
将棋の勝負は、どちらか一方がダメだと諦めたときにつくものです。森内が倒れないのは、諦めていないということなのです。将棋の技術もさることながら、森内の精神の強さに感動致しました。
何か勝ちがあるはずだ、と、必死に勝ち筋を探す木村の持ち時間はどんどん無くなって行きました。エイッとばかりに勝ちに行ったその手のすぐあとに致命的な見落としがあったと分かったときの木村の気持ちは、言葉では言い表せないものがあったことでしょう。
諦めていないのに負けなければならないときに棋士は泣きます。
私が見た棋士の涙は、谷川浩司王将に挑戦した村山聖が七番勝負第四局にて流して以来のものでした。
| No. | : 198
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| Date | : 2004/05/16(Sun) 14:34
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昨日はまるまるのお休みで、家でごろごろしてましたら、おっ家内が「こんなにいい天気なのに、家ん中にずっとにいるのはもったいない」と言い出しまして。ちょいと電車に乗って駒込の「六義苑」に行ってきました。そういえば、私めが小学生1、2年の頃、親父に連れてこられたことがあったなあと懐かしい気持ちがしましたですね。
私めが大好きな木がたくさん生えていて、とてもいいところですね。空を見上げると、東京の空ではないような気がして不思議でした。夜になって、ここから夜空を見上げれば星がたくさん見えるかもしれません。
今日は、10時からNHKで将棋講座とNHK杯戦を見ました。岩根忍女流は、すっかり場慣れしてきたようで、もちまえの明るさが出ていてよかったです。安心してみていました。NHK杯戦は、渡辺明五段が得意の横歩取り中座流であざやかに勝ちました。最近、思うところがあって、横歩取りの将棋を指してみようと思っていましたので、大変にいい勉強になりました。
さて、これから千駄ヶ谷の将棋会館で戦われている棋聖戦挑戦者決定戦を見に行きます。
森内俊之竜王・王将対木村一基七段戦です。どちらが勝って、佐藤康光棋聖への挑戦権をつかむでしょうか。
| No. | : 197
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| Date | : 2004/05/14(Fri) 12:39
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名人戦第3局は、対局二日目の昼を過ぎても駒がぶつからず、重苦しい空気が盤上に立ちこめていました。序盤早々に後手番の方から角を交換する”一手損戦法”は、定型より後手が一手遅れていることで先手後手との間合いが違ってますので、これまでの定跡が役に立たない新しいフィールドでの戦いとなります。ですから先手番の羽生には、オリジナルの打開手順が求められたということで、さすがの羽生も序盤からかなりの時間を投入していましたですね。
羽生が打開に踏み切った▲4五銀という手は、飛車先交換型腰掛け銀では見かけますが、飛車先を交換していない腰掛け銀戦法では、私は初めて見た一手でした。
▲4五銀の瞬間は、いかにも短兵急な印象を受けるので、プロ筋はみな、ちょっと無理なんじゃないかと感じたのではないかと思います。しかし、検討を進めてみると、▲4五銀は素晴らしい手だったのですね。実戦も、指し手が進めば進むほど、羽生の優位がはっきりとしていきました。
一度、誰かが走ったのを見ますと、もう私でも同じ局面になれば、そっくりそのまま走ることはできますが、どんなことでも、初めに道を走った人がすごいとおもいます。
| No. | : 196
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| Date | : 2004/05/13(Thu) 13:09
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私めが子どものころ、初手▲7六歩として相手が▽3四歩ときたら、待ってましたあとばかり角交換に出て、ちょっと強い大人の方から「坊や、こっちから角交換するのは手損になっちゃうからやらないほうがいいんだよ」と、いさめられたことが何度かありました。
今でも、手損は歓迎されざるもの、というのが常識であるのは変わりがないと思いますが、近頃は、後手番の方から居角の交換に出るという一風変わった指し方をちょくちょく目にするようになりました。
昨日、今日と指している名人戦七番勝負第三局が、まさにその「後手番一手損戦法」になっています。速度争いが重要なものの一つとなっている将棋で、後手番の上に、さらに一手遅れて指すという戦法が通用するのが面白いなあと思います。
私が記者になりたてのころ、確か、高校選手権戦の取材に行ったときに、先後同型に近い角換わり腰掛け銀の定跡形で指している一局がありまして、定跡をよく勉強している生徒さんも居るんだなと感心していたら、先手番の方がもう一手指すので驚いたことがありました。不思議に思って、近くで見ていた人に聞いたところ、序盤早々に後手から角交換をしたとのことで、「なーんだ」なんて思っちゃったことがありましたが、あのときの後手番の生徒さんは天才だったのかもしれません。失礼をばいたしました。
さて、後手番が腰を低く構えると、先手が打開するのは容易ではなくなります。いつもの先手番より一手余分に指しているので、どんどん攻めて行けるのではないかと思えるのですが、なかなかどうしてそう簡単に行かないところが面白くも不思議なところです。
先手の羽生がなんとか打開するのを期待して、進行を見守りたいと思います。
| No. | : 195
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| Date | : 2004/05/11(Tue) 14:23
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昨日は、夕刻6時より、団鬼六先生の「牛丼屋にて」(発行・バジリコ株式会社)出版記念パーティがありまして、ヒゲのカメラマン・弦巻勝さんと出席しました。かなり遅くまで呑みまして、ちょっぴり重い頭を抱えて、本日は谷川浩司棋王就位式に出席しました。ここで迎え酒をやると、後がどうなるか分からないというか、ヒドイことになることが分かり切っておりますので、ウーロン茶のみをいただいてました。
棋王就位式の来賓挨拶に立たれた、河合隼雄文化庁長官が、興味深いことを話されていました。「以前、谷川さんと対談の機を得たときに、谷川さんは、棋士は、研究家であることと、勝負師であること、そして芸術化であることの三つが丁度良く絡み合っていることが大切、と仰っていました(後略)」
どれか一つだけ優れていてもダメだし、どれか一つでも及ばないものがあれば、勝利は確かにおぼつきません。なるほどなあ、と思ったものでありました。
| No. | : 194
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| Date | : 2004/05/06(Thu) 15:58
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食っちゃ寝の化け物となって過ごした大型連休が、あっという間に終わり、またぞろ喧騒の世に戻ってまいりました。休んだ分を取り返すべく、化け物から真人間に立ちかえり、机に向かっておりまする。
こういうときに、出張があるというのは、いいですね。机よりも現場が好きな私としては
なおさらです。
明日、静岡県は伊東「わかつき別邸」にて行われる朝日オープン選手権五番勝負第四局の取材に、ひげのカメラマンこと弦巻さんと行って参ります。
それにしても、今シリーズは、横歩取り中座流のオンパレードでして、おかげで物覚えの悪い私めも、かなりの使い手になれたような気がしています。ちょっと不思議に思っているのは、どんな戦法でも指しこなし、また、これまでは意識して同じ戦法が続かないようにしていたと思える羽生が、意地になったかのように中座流の最新形で戦いまくっていることですが、おそらくは、最先端を突っ走り切って結論を出そうとの意欲に燃えた姿なのではなかろうかと思っています。対する深浦も、まったく同じなのではないかと思います。
ということで、明日の戦型は、またまたまた横歩取り中座流最新形ですね。えっ、誰ですか、そんな戦法指さない、なんて言っている方は・・。そんなことをおっしゃらずに指してみると、矢倉や振り飛車とは違った味わいがあって面白い戦法ですよ、横歩取り中座流は。これを指さないなんて、せっかく将棋を覚えたのにもったいないなあ、と思います。
| No. | : 193
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| Date | : 2004/05/04(Tue) 16:51
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おっ家内の実家、足利は飛駒の山奥に2,3日行ってまいりました。せっかく空気のいいところに行くのですからタバコは持たず、団鬼六先生が最近出した「生き方下手」と「牛丼屋にて」の二冊だけを持って、身体と心の洗濯をするつもりでのんびりと過ごしてきました。
小3の娘は、おたまじゃくしを獲るのを楽しみにしてまして、着いたらすぐに外へ飛び出していきました。ところが、いつもなら水が張られているはずの田んぼに、水が無いのですね。いくら足を伸ばせども、見えるのはカラカラに乾いている田んぼばかり。これじゃあ、おたまじゃくしの居るはずもありません。仕方ないんで、野に咲く花はどこに行った、という曲の節を借りて「おたまーじゃくしはーどーこへいったあ」と歌いながら今来た道を帰りました。
「この時期に水がないなんてこたあ、昔は、なかったど。こっから上の山を、みんな杉山にしちゃったからダメなんだ。葉っぱが広いいろいろな木が生えてる森じゃなくて、杉ばっかりじゃあ、雨が降ればダーッと流れちゃってそれで終わりだ。4,50年前に、杉の木百本も切れば一年暮らしていけるくらいの金になった時代があって、そのときに山持ってたやつらがみんなオレもオレもと、森をつぶして杉を植えちゃったんだ」と、実家のお爺さんが嘆いていました。
それにしても、森をみんなつぶして杉ばっかり植えちゃったら、山の保水力が激減するだけではなくて、サルや鹿など森に住む動物たちの餌がなくなって生態系に大きな影響が出ちゃう、なんてことが、分からなかったのでしょうかねえ。あるいは、分かってはいても、自分が儲かりさえすれば、それこそ後は野となれ山となれでいいということだったんでしょうか。
「今は、杉の木は需要がほとんどなくなって、切ってもその手間賃にさえなりゃしない。下枝を切るのも大変な仕事で、もう、それもしなくなっちゃった山がいくつもあるよ。昔は、杉山持ってりゃお大臣で、金持ちと貧乏人との差がすごかったが、今は、それがなくなったということがいいことくらいだな。ハッツ、ハッツ、ハ」
| No. | : 192
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| Date | : 2004/05/01(Sat) 16:16
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2、3日前、団鬼六先生に「30日の朝日オープン選手権戦五番勝負第3局に弦巻さんと行くんですが、先生もいらっしゃいませんか」と声をおかけしたところ、「30日かあ、次の日に対談があるが、あれ夕方からだったからな・・。よし、行くぞ。30日の朝、迎えにきてくれんか」とのことで、ご一緒に行ってまいりました。
昼食休憩が終わって対局再開のころに対局場「あたみ石亭」に着きますと、将棋は恐ろしく早い展開で大決戦となっていました。戦型は、またまた横歩取り中座流の最新形になっていました。数日前にあった名人戦第2局もこれでした。おかげで、横歩取りはほとんど指したことがない私めですが、かなり詳しくなってしまいました。
羽生勝って2−1。終局直後、朝日新聞の村上記者から「これであと1勝となったわけですが・・今のお気持ちは」と、局後の談話を求められた羽生は「4局目も全力を尽くします」と、腹の底から搾り出すような声で応えました。深浦は「第5局に持ち込めるよう頑張ります」。
打ち上げには、団先生、弦巻カメラマン、それに私めまでも参加させていただいてしまいまして、ありがたくも恐縮なことでありました。
当初、私めは日帰りのつもりでしたのですが、団先生に「わしは泊まっていくぞ。お前も泊まりなさい」と言われて、「えー、それはこまります」と言いながら、心の中で、チョーラッキーと叫びました。これで心置きなく美味しいお酒が呑めるというものです。
立会い人の青野九段が「棋士は、みんな、離婚すると勝つようになっているね」と、面白いことを言い出すので、みんなで、思いつくまま検証いたしましたところ、まったくその通りでありました。青野九段いわく「棋士はほんとに自分のいいように、というのを一番に置くからね。結婚に向いてないんだよ棋士は」とのことであります。
そういえば・・と、アルコールがしっかり回り始めた頭で思い出したのは、私めも、おっ家内から「あなたは一人が向いていて結婚する必要なんてないのよ。結婚に向いていないのよ」と言われたことがあったことです。そうかー、なるほど、オレも棋士と同じとこあるんだあ・・と思って幸せな気持ちになっていました・・ところ・・。「わし、修善寺の鬼のすみかの対局見に行くから」という団先生の声が聞こえてきました。次の第4局で深浦が勝たないと第5局の鬼のすみかでの対局はありませんから、ありゃあ、同じ部屋に羽生さんと深浦さんがいるのに、こりゃまずいなーと思って声のした方を見ましたら、のわんと、団先生が話しているのは当の深浦なのでありました。その隣の隣には羽生が居るのを確認した私めは、ぎょっとして、真後ろにひっくりかえりそうになりました。座椅子に座っててよかったです。で、目を丸くしながら深浦を見るとニコニコして、はい頑張りますと応えているような雰囲気でした。
ホッとするまもなく、今度は、団先生、羽生に向かって「わし、名人戦の天童の将棋見に行くから」といっていました。酔った頭で必死に事実確認をしてみると、あれー、天童の対局って確か第6局だったよなー。それで今、2局終わって・・。ひえーっつ。
気絶しそうになっている私に比べて、羽生は、ニコニコとハイ頑張りますの態度。人間のできが違う人たちの中にいて、私めも少しは鍛えられているのかもしれません。
| No. | : 191
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| Date | : 2004/04/29(Thu) 19:32
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今日の東京は、えらくいいお天気でした。
お昼ころ、加藤一二三九段の写真撮影を、ヒゲのカメラマンこと弦巻勝さんにしてもらいました。加藤流は一挙手一投足がはつらつとして、話す口調も独特の早口で、青年の気を感じました。
一昨日の名人戦第2局では、加藤流は、NHK衛星放送の解説者として現地に行かれていました。
弦巻さんが「今の横歩取りの将棋は、なんだか、学者の研究発表会みたいな感じがして、勝負の面白みが薄くなっている気がします。どうなんでしょう」と水を向けると、加藤流は
非常に興味深い答え方をしました。
「そうですね。戦いが起こってからしばらくは前例のある形でした。解説していて思ったことは、前例の手順は知っているのですが、それを示してしまうと、たとえ今の局面が過去にあった局面だとしても、対局者が新鮮な気持ちで盤に対しているということが視聴者の皆さんに伝わらなくなってしまいますし、かといって前例の手順をまったく示さないのでは、なんだ解説者は知らないで解説しているのかと思われてしまいますしで・・うーん、そのあたりの表現の仕方が難しかったですね」
過去にあった手順や局面は絶対ではないし、研究もまた完璧ではない、という意味のことも加藤流は語っていました。
実戦の最中に、それも気合が充実しているときに新手がひらめくことが多々あるとのことです。
来月号より、加藤一二三九段の新連載「新手物語」がスタートします。こうご期待です。
| No. | : 190
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| Date | : 2004/04/28(Wed) 14:07
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山口県長門市「白木屋グランドホテル」にて行われた名人戦七番勝負第2局は、森内が勝って2連勝と、タイトル奪還に向けて力強く前進しました。
横歩取り中座流の将棋は、一歩誤ればそのまま谷底へ真っ逆さまという戦いですが、そこを一手の誤りもゆるみもなく走り切ったのは見事でしたねえ。毎日新聞の見出しは「森内完ペキ連勝」でした。
なんだか一方的にやられちゃったかに見える羽生ですが、私の目では、実は羽生もまた、一手も悪い手は指していないのですね。ですから不調ではないと思っています。羽生ファンの方々は、めげずに声援を送り続けていただければと思います。
名人戦第2局の模様は、観戦記者の椋露地淳市さんに取材してもらいました。熱血観戦記をお楽しみに。
| No. | : 189
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| Date | : 2004/04/27(Tue) 13:23
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しっかり仕事をしまして帰宅しましたところ、二男が家に彼女を連れてきまして、で、ご挨拶いたしました。
あれって、えらく照れくさいもんですね。「はじめましてエ。○○順子です」「あ、はい。こんばんは。敦司のオヤジです」
「今日はおじゃましてます」「あ、まあ、ゆっくりしていきなさいね」・・。
どうも、彼女さんはもっと話したい風でしたが、こちらは早くビールにありつきたいこともありまして、お話もそこそこにさっさと風呂に入ってしまいました。
わずか十数秒の間ではありましたが、大変にチャーミングであること、息子よりしっかりしていそうなこと、生理学的には頭脳緊張系(頭がいいってことです)であること、などを察知いたいしまして、息子よ、よい子にめぐり合えてラッキーだったなあと思いました。誰が言ったか忘れましたが、どうでも良いことは常識に従い、大切なことは良心に従って生きて行けばまずまず幸せな人生を送れることでしょう。
| No. | : 188
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| Date | : 2004/04/26(Mon) 16:12
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月曜日は、会議や打ち合わせが多くて、何かと気ぜわしいんですね。どうも、近時片々を書き込む心の余裕がなかなか生まれません。
ただ今、遅いお昼休みを取りましたんで、少しホッとしましてこれを書いています。
昨日、巨人はまたまた勝ち試合をコロッとひっくり返されて負けてましたねえ。超超超強打戦をもってして最下位です。トホホ・・。やはり、野球は、走って、打って、守っての三つがないと上手く行かないようです。将棋でも、金銀が一つも無くて、飛車角が6枚あるなんて陣容は異様ですものね。改めて守りの大切さを実感いたしました。
いつもなら、プチッとテレビを切ってさっさと寝るのですが、なぜかその日はだらだらと見ていました。すると、森を再生させることに生涯をかける人を紹介している番組に出会いました。「地球上で人類が生き延びていくために、森はなくてはならないものです。だから私は木を植えつづけるのです。そのために家族を省みずにいた時間も多いですが、あとで私がしたことを見て、お父さんは役に立つことをしたのだなと分かってくれればいいんじゃないかなと思っています」と、御歳76の宮脇氏は語られていました。「人は、森に寄生して生きている」ともおっしゃっていましたね。植物が光合成でもって二酸化炭素を分解することによって生じる酸素がなくなったらお終いですから、その通りかもしれないなあと思いました。
実は、私めは植物が好きな人間でして、うっそうと生い茂った森を見るととても心が落ち着くのですね。森ビルがいっぱい建つ都会より、森がいっぱいある山奥に住むのがいいなあと、いつもひそかに思っているのですが、でも、そいとこ行くと居酒屋とかカラオケがないもんなあ・・ということで、ずっと東京に住んじゃっております。
| No. | : 187
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| Date | : 2004/04/24(Sat) 09:54
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私めが生まれ育った東京は北区の赤羽にて、今日、明日と、「赤羽馬鹿祭り」があります。第1回目は、確か、小学生の頃でしたか。仮装行列に若殿(バカ殿ではありませんよ)役で出たこともありましたねえ。白い粉を塗られたり、頬紅をつけられらりして、鏡を見ると、自分でない誰かが映っているので驚いたものでした。お化粧の威力というものを、そのときに学びました。
あるとき、お鮨の早食い競争というのがありました。みんな必死になってぱくつくと思いきや、かなりの人数の方がとてもゆっくり召し上がっているのですね。どう見ても競走するという意識が見えないんですね。よーするに、お鮨がただで食べられるから出てきただけの方だったわけで、関係者一同、そのあまりの厚顔無恥ぶりに、あきれ返るやらひっくり返るやら致しました。やる気のない人は出ないで下さい、と言うのもなんだかバカみたいなんで、お鮨の早食いはこの期を持って打ち切りとしちゃったようです。
傑作だったのは、新宿のさるマスターがカラオケ大会に出たときでした。この方、実はオカマでありましてみんなから○○子さんという女名前で呼ばれていたんですが、さすがに大会当日は、ビシットどこから見ても男らしいかっこうをしてまいりました。予選を通過し、決勝の何人かに残り、サッソ−と歌う○○子さん。と、ここまでは良かったのですが、そのあまりのかっこよさに、ついつい応援に来ていた連中が「いいぞー、○○子さーん」と、やってしまったのですね。審査員の皆さん、一斉に目を剥いていられました。あの声援さえなければ優勝間違いなしだったのに、惜しかったですねえ○○子さん。
さあ、午前中に一仕事して、昼から赤羽に行ってみましょう。
| No. | : 186
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| Date | : 2004/04/23(Fri) 12:15
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えらく暑い日が二、三日続いたかと思ったら、今日はぐっと戻って平年並。最近よく当たるようになった天気予報によると、明日、明後日は真冬のような寒さとなるそうです。
人類は気温の変化に最も抵抗力がある生き物のようですが、これだけ激しい気温の変化にさらされると、どっかしらおかしくなりそうです。
このピンチを乗りきる秘訣は、ずばり、暑いと思ったら水を飲み、さむいと思ったら厚着をすると、これに限ります。なーんだというなかれ、あったりまえと思える言葉の中に、身も凍るような恐ろしい真理が隠されているのでございます。
ノドが乾いたなと感じてから水分を補給するのでは、実はすでに多少の手遅れ状態になっているのです。ノーコーソクという恐ろしい病は、たいがいこのときに起こります。ですから、ノドが乾いたと感ずる前の「なんだか今日は暑いな」と感じたときに水分をしっかり補給しておく一手なのでありますね。
寒さへの防御もしかりでして、くしゃみがニ、三発続けて出るほど身体が冷えないうちに、しっかりと着込んでおいて身体をぬくぬくとしておくことが、免疫力の活性をさげない好手なのであります。
それと、アルコールで武装すると、寒さにかなり強くなるみたいです。
| No. | : 185
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| Date | : 2004/04/22(Thu) 05:31
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20日に大阪は「芝苑(しえん)」にて行われた、朝日オープン選手権戦五番勝負第2局は、深浦朝日が勝って1−1のタイとしました。
将棋は第1局と同じく横歩取り▽8五飛の中座流となりました。2、30年ほど前に矢倉が全盛だったころ、先手後手が入れ替わっても矢倉ということがありましたが、今は横歩取りでそうなるのですね。時代は変わったなあと思いました。
最新の攻防となった将棋は、先手の深浦に新工夫の一手が出て、これが奏効して桂得となり、攻め合いを制することになりました。局後の談話で深浦流は「試してみたいと思っていた手」と言っていましたから、新工夫の一手は前々から温めていた研究手であったのですね。
持ち時間が3時間という比較的短めの将棋では、有力な研究手は大きな力となります。持ち時間がたくさんあれば、対局中にその対応をひねり出すということも不可能ではありませんが、3時間の将棋だとちょっと厳しい意味があります。
というようなことは、羽生は百も承知なのですが、それでも堂々と相手の得意形で戦おうとするのが羽生流の羽生流たるところなのですね。
相手の研究手を避けようとして変に逃げ回っているほうがキズが深くなることもあるわけで、その辺のことがしっかり計算されてあるのでしょうし、新手を出されて負けても次はその上をゆくという自信もあるのでしょう。戦っていて、一番恐ろしいと感ずるタイプです。
五番勝負第3局は、4月30日、静岡県熱海市「あたみ石亭」。第4局は、5月7日、静岡県伊東市「わかつき別邸」と続きます。
| No. | : 184
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| Date | : 2004/04/21(Wed) 01:43
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17日(土)は、野田市「いちいのホール」にて「関根名人記念館」オープニングセレモニーがありました。将棋連盟からは、中原誠会長、五十嵐豊一九段、関根茂九段、長谷部久雄九段、石田和雄九段、藤代三郎六段が列席。五十嵐九段は、関根金次郎十三世名人最後の直弟子にあたるのですね。
棋士系統図を見ると、関根名人の直弟子は、土居市太郎名誉名人、金易二郎名誉九段、花田長太郎九段、小泉雅信八段、木村義雄十四世名人、渡辺東一名誉九段、そして五十嵐豊一九段の七名であり、そこから連綿と連なる棋士の数は、それはもう大変なものです。関根先生が、いかに将棋を後世に伝え行くかを思っていたかが推し量られます。
往路の川間駅でばったりお会いした五十嵐先生と一緒に、関根名人と渡辺名誉九段のお墓に手を合わせてまいりました。渡辺先生のお墓が、関根先生と同じ墓地にあることを初めて知りました。
帰りは、川間から大宮に出て埼京線に乗ったまでは良かったのですが、十条駅を通り越して池袋まで行き、将棋酒場スマイルに顔を出しました。アマ女王戦の決勝三番勝負の件で行ったのでしてけして飲みに行ったわけではないのですが、そらまあ、お酒が自然に出てくるわけで、成り行き上、立派な酔っ払いになってしまいました。
18日(日)は、真田圭一六段と古川彩子女流二段との結婚披露宴に出席しました。ちょっと早めに着いてしまって、控え室にて迎え酒とばかり水割りをやっていましたところ、青野照市九段がいつものニコニコ顔でやってきて「なんだかもう半分酔っ払っちゃっている人がいるね」なんで言うので、ギクリと致しました。すると、「失礼な。半分じゃなくて全部です」と毅然とした声あり。振り向けば、沼春男六段が水割りのグラスをしっかと持って胸を張って立っていました。さすがに一流の酒飲みは違うなあと思いましたのでございます。
19日(月)は、棋士対麻雀プロの親善麻雀対抗戦がありまして、棋士は、森内俊之竜王・王将、佐藤康光棋聖、滝誠一郎七段、郷田真隆九段、先崎学八段、久保利明八段、泉正樹七段、中田功六段という豪華メンバーです。そこに麻雀プロ12名が加わっての計20名で半チャン4回戦を戦い、上位4名が決勝戦であいまみえる、というシステムで、それはそれはなかなかに見ごたえのある戦いでありました。
どうしてこういうことになって、どんな結果になったのかは、ちょっと先になりますが、5月26日発売にて詳しく載せますのでどうぞお楽しみに。
親善試合が終われば、当然、打ち上げの席となります。家を出るときには、「二次会にはいかないで帰るから。そうね、帰りは10時ころかな」なんて言っていたのですが、飲んでいてハッと気がつくと午前2時。どうしてこなっちゃうのでしょ。
20日(火)は、千代田区一ツ橋の如水会館にて午後1時より森内俊之王将就位式がありました。暑い日で汗をかいたのと、二日酔いの脱水症状とが重なって、ノドがカラカラです。乾杯のビールがうまかったこと。続いてグビグビ行きたかったのですが、人目もあることですし、少しセーブ目に飲んでおりました。なんだかんだ言っても、結局飲むのには変わりありませんね。
| No. | : 183
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| Date | : 2004/04/16(Fri) 18:49
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作家の鷺沢さんが亡くなられたとの新聞記事を見て、エッと思いました。まだ35歳ですから、若過ぎる死です。
もう十数年も前になりますか。竜王戦挑戦者決定三番勝負で佐藤康光流に敗れた先崎学流を慰めようと、新宿に繰り出したのですが、5時間もすると私めの方が酔っ払ってしまいまして、全くの役立たず状態になっちゃいました。すると先崎流は、「ちょっと友達を呼びますね」と言って電話をかけまして、そして現れ出でましたのが鷺沢さんでした。
先崎流の友達ですから、てっきり男性が来るものとばかりおもっていたましたところに妙齢の美女が現れたものですから、それはもう驚きまして、つぶれかかったところから瞬時にして復活いたしました。しかし、元がギブアップ状態のところに、さらにビシバシ呑んじゃったもので、しばらくすると完全無欠の泥酔男になってしまったのですね。
幸いにして私め、行動力はないですからおかしなことはしなかったと思いますが、だらしがないところをお見せしてしまったと思います。頭の片隅に残っていた記憶では、麻雀がお好きだとのことでしたので、そのときのことを挽回するチャンスがいずれ来るだろうと思っていたのですが、先にいかれてしまわれてはそれも叶わなくなってしまいました。
一度、麻雀ならけっこうしっかりしてるとこをお見せしたかったです。残念です。
| No. | : 182
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| Date | : 2004/04/15(Thu) 12:10
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昨日の夕方、対局場の成田山新勝寺「奥殿」につくと、局面は中央で金銀を打ち合う千日手模様になっていました。千日手がどわい嫌いな私めは、なんとか打開してほしいなあと思いましたが、控え室の検討の様子を見ていると、どうも打開は難しそうに思えてきました。
森内が手を変えたのを見たとき、森内の気迫がビリビリと伝わってくるような気がしました。打開のその手は、検討で「指しにくい手」と言われていた手でした。
そういう手で無理に打開して、はたして森内に成算があるのだろうかと思いながら見ていたら、森内は打開した先に、すばらしい一手を読んでいたのでした。それは、次の一手として作ってもなかなかできないような見事な筋でした。実戦で、しかも名人戦という大舞台で、そんな手を盤の中から掘り起こして見せてもらって心底感動いたしました。
そういえば、新勝寺は戦いの神様が祭られているそうです。千日手模様の局面を前にして敢然と打開しようとする森内に、神様が後押しをしてくださったのかもしれませんね。
観戦記は、湯川博士さんにお願いしました。昨日の将棋の原稿を今日の朝9時にくれ、という無茶な注文をのんでくれてありがとうございました。観戦記のタイトルは、「果断の打開、吉と出る」です。今月26日発売の6月号をどうぞお楽しみに。
| No. | : 181
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| Date | : 2004/04/14(Wed) 13:22
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名人戦第1局は、後手番の森内が趣向を凝らして風変わりな出だしから向かい飛車になりました。角道を通したままで戦う振り飛車をみますと、私めが子どものころに教わって,しばらく前まではそうだった「振り飛車にするのはまず角道を止めて・・」という常識がどこかへいっちゃった、という気がします。将棋というのは、どんな指し方もできる自由なものなのですね。
常識にとらわれず、心のおもむくままに指して、それで勝つのはさぞかし気持ちがいいものでしょうねえ。私めも、そのような境地に、何かの間違いでもいいから1日だけでも到達したいなと思います。その日に、私と当たった方は、ついていなかったとあきらめてください。
昨日のうちに、いったん帰ってきまして、これからまた、対局場の成田山新勝寺に向かいます。京成成田駅から歩いて15分くらいでしたか、門前の町並みは、子どものころによく見た風景といいますか、とても懐かしいものを感じました。昨日現地に来ていた棋士が、京都に雰囲気が似てますねなんて言っていました。
では、行って来ます。
| No. | : 180
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| Date | : 2004/04/13(Tue) 05:40
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このあいだ、どこだかで先方の女性社員の方(美人さんでした!)を紹介されて名刺を交換しましたときに、私めと一緒に名刺を交換した人が「美人ですね」と言いましたら、先方の社の方が「そういうのは、わが社ではセクハラになります」とおっしゃいました。
ま、私めは照れくさくて、そういう類のことは思っても口に出すことはないので実害はないのですが、それにしてもその程度でセクハラになっちゃうのでしょうかね。美しい女性に美人ですねと言うのがダメというのは、何かがずれているような気がいたします。
それはさておきまして、今日からいよいよ名人戦七番勝負が始まります。これから斎戒沐浴して、京成電車に乗り、対局場の成田山「新勝寺」まで行ってきます。
竜王、王将と立て続けに羽生からタイトルを奪取した森内が挑戦する七番勝負は、一局一局、将棋の醍醐味が満喫できる名勝負となることでしょう。名勝負に名局なし、なんて言葉がありますけど、この七番勝負は違うと思います。
| No. | : 179
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| Date | : 2004/04/12(Mon) 17:51
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原稿が終わらず、ヒイコラ言っています。別に溜めこむつもりはなかったのですが、原稿というのは、〆切が迫らないとなかなか筆が進まないものなのかもしれません。おっと、こんなことをいうと、執筆者の皆さんのいい言い訳にされてしまいますね。前言撤回いたします。
ところで、ここしばらく深酒をしていませんで、どうも調子がおかしくていけません。やはり、アルコールでよーく身体を清めていないと、人間、病気になっちゃうのかもしれませんねえ。
| No. | : 178
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| Date | : 2004/04/10(Sat) 11:04
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今日は、佐藤康光棋聖への挑戦を争う準決勝戦の羽生ー森内戦という大きな勝負があります。土曜日に対局が付くというのは非常に珍しいことでして、これは羽生の対局が猛烈に立てこんでいるため、この日しか取れなかったものなのでしょうね。何せ、今、深浦朝日選手権者との五番勝負をやっていて、来週には、森内の挑戦を受けての名人戦七番勝負が始まるのですから、そりゃもう大変な過密スケジュールです。
そんな中にあって、羽生は「(対局日程には)何の問題もありません」と、平然としているのですから、すごいです。
本人がそう言っているのだから、私めが異論を唱えるなんてことをしてもしょうがないとは思いますが、やはり、棋士にはいつもいい将棋を指してもらいたいなと思うわけでして、その障害になるような環境にはできるだけ置きたくないなと思うのですね。
それはさておきまして、今日の勝負は名人戦七番勝負を占う意味でも大きな勝負です。今、編集の追いこみでやること山積みですが、夕方にはなんとか編集部を脱走して将棋会館に行く算段をしています。
| No. | : 177
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| Date | : 2004/04/09(Fri) 15:20
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今朝、何かいつもと違った雰囲気だなーと思いながら目を覚ましますと、なんとゴルフをやっていました。今年もまたゴルフのメジャートーナメントとしてその名も高き「マスターズ」の季節がやってきたのですね。
我が家では、ゴルフに興味を持っているのは私だけでして、それなのにどうして上手い具合にマスターズが見られたかと申しますと、一番早く起きるおっ家内がとりあえずかけるいつものチャンネルで偶然マスターズの中継をしていたからなんですね。こういうラッキーはうれしいものです。
さて、ねぼけまなこをこすって、さっそく観戦です。ライバル達の動向には常に目を配っていなければなりません。
日本から出場の丸山は、初日82を叩いて苦しいスタートとなりました。しかしまあ、コースを見ますと、私だともう少し叩きそうだなあと思えるくらい難しそうなんで、しかたなかんべかと思いました。伊沢は調整不足だったらしく、ボギー先行の苦しいゴルフをしていました。
宿敵のタイガー・ウッズは、ショットがぶれていて思うようなゴルフが展開できていないようでした。
オラサバルは、あい変わらずパットがうまいですね。パターとボールが接する瞬間がとてもソフトで、ああいうのは見習いたいなあといつも思うのでありまする。
| No. | : 176
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| Date | : 2004/04/08(Thu) 17:48
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深浦朝日オープン選手権者に羽生が挑んだ五番勝負第1局は、予想していた通り、見ごたえたっぷりの勝負となりました。大盤解説の先崎八段が「空を飛ぶ将棋ですね」というように、横歩取り85飛の中座流から飛車角が盤上狭しと飛び交う将棋でした。
大盤解説場で、思いがけない方から「中野編集長さんですか」と声を掛けられました。あれっという顔をしていますと「近将道場でやらせてもらっている長浜です」とのこと。お会いするのは初めてでしたが、熱心な道場会員のお一人としてお名前はよく存じ上げていましたので、初めて会ったような気がしませんでした。長浜朗さん、これからも近将道場を可愛がってくださいませ。
| No. | : 175
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| Date | : 2004/04/06(Tue) 08:12
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深浦に羽生が挑む、第22回朝日オープン将棋選手権五番勝負。皮切りの第1局を取材しにヒゲのカメラマンこと弦巻さんと、これから長崎県は佐世保に行ってきます。
両者はこれまで戦うこと17戦して8勝8敗とまったくの五分と五分です。羽生が10局以上対戦して勝ち越していない唯一の棋士が深浦です。
将棋の醍醐味を満喫させてもらえる勝負が見られそうです。
| No. | : 174
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| Date | : 2004/04/05(Mon) 12:38
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昨日は、都名人戦決勝大会があって、一日中将棋を見ていました。
御年73歳になられる竹内俊男さんが並み居る強豪を押しのけて決勝戦に進出したのには、驚きました。
つい一週間前に女流棋士30周年パーティの会場でバッタリお会いしましたときに「よ、こんばんは。しばらくだね。そうそう、あんたのとこの都名人戦に、今回出させてもらったよ。なんとか予選は通ったけどね。来週はよろしく」と挨拶がてらおっしゃるのを聞きまして、16人一組の予選ブロックを抜けただけでもなかなかのことですので、さすがだなあと思わせられたものでした。それが、予選を抜けて都十傑となったばかりでなく、決勝進出ですからねえ。いやはや驚きでありました。
準決勝、対宮原戦で居玉のまま大決戦を挑む竹内さんを見たときは、そのあまりの無茶ぶりに、もとい、勇猛果敢さと若若しさに感動いたしました。
将棋の強さは空気伝染するといいますが、ついでに若若しさも伝染するみたいです。
外を歩く自分の背中が、しゃきっと伸びているのを感じながら、家路につきました。
| No. | : 173
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| Date | : 2004/04/01(Thu) 09:36
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元国立国語研究所長の林大(はやし・おおき)さんが亡くなられました。国語審議会の委員を務め、当用漢字や常用漢字の制定に携わった方です。どうして、この私めが、そのような偉い方を知っているかと申しますと。実は、私め、中学生のころに漢字の読み書きをしに国語研究所に定期的に行っていたのです。もう四十年も前のことですね。
中学の担任の先生が国語の先生でして、ある日、クラスの男子四人と女子四人が、先生に呼ばれました。ありゃあ、また怒られるのかなと思ったのですが、顔ぶれを見ると、まともな生徒ばかりなので少し安心して先生のお話をきくと、「君たちに協力して欲しいんだよ。学校の近くに国語研究所があるんだが、そこで今、漢字の研究をしているんだ。月に一、二度になるかもしれないが、これから卒業するまで、通って漢字を書いたり読んだりしてくれないかな」と、おっしゃるのですね。
勉強の中でも、漢字が特に嫌いだった私めは、お話自体はまっぴらごめんと思ったのですが、選ばれた女子生徒の中に本命の女の子がいましたもので、冷静に「はい。分かりました」とお応えしたのでありました。
私以外の生徒は皆、勉強が良くできる子で、私めは、こりゃあ下手をすると当用漢字が今より難しくなってしまうのではないかと心配したものです。そうはさせじと、私めが孤軍奮闘いたしまして、使える漢字の数は、確か減ったと記憶しています。
国語研究所の室内体育館には卓球台がありました。それを目ざとく見つけた私めは、「卓球をやらしてくれないと、もう来ない」などとダダをこねまして、「しょうがないわねえ、15分だけよ」と、いうことになって、やりましたですね。どうゆうわけか職員の方と試合をすることになって、私めが勝っちゃいましたら、その方が熱くなって、15分はどこかに吹っ飛んじゃったことがありましたね。後で、その方「あなた、子供さんと遊んでちゃダメじゃないか」なんて上司らしい方に怒られて、私めがゲラゲラ笑ったら、ギロッとにらまれておおコワでした。
きっと、生意気で変な生徒が居るなと思われたことでしょう。お世話になりました。
あのとき漢字に接していたお陰で、今では文を書く仕事をしています。
| No. | : 172
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| Date | : 2004/03/31(Wed) 16:44
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明日は、関根金次郎十三世名人記念館のこけら落としがありまして、千葉県野田市「いちいのホール」に、ヒゲのカメラマンこと弦巻さんと一緒に行ってまいります。4月1日ってのが、ちょっと不安ですけど、市役所の広報からの案内ですから、ま、大丈夫でありましょう。と、そんなことを言っていると、関根先生から、このたわけ者めがと叱られてしまいますね。4月1日は、関根先生の誕生日なのでござりまする。
まず、大宮に出て、そこから東武野田線に乗って川間駅で降り、バスで20分ほどの行程です。私めは、京浜東北線の東十条からですんでそれほどではありませんが、弦巻さんは鷺ノ宮からなので、ちょっとした旅行になりそうです。
それまでの生涯名人の歴史を打破して時代に合った実力名人制度を打ちだし、将棋界隆盛の礎を築いた関根十三世名人の記念館がオープンしたのは、将棋界にとって大変に喜ばしいことです。生家をおたずねし、お墓に手を合わせて参ります。
| No. | : 171
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| Date | : 2004/03/29(Mon) 12:14
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26日は、団鬼六先生の「生き方下手」出版会と女流棋士30周年記念パーティが重なりまして、午後の2時から呑みっぱなしとなりました。あまり呑まないように自主規制ができればいいのですが、食べるほうはお腹が一杯になってしまいますから食べ続けるわけにはいかず、どうしても呑むほうへとなってしまうのですね。
まず、団先生の会に出席して、夕方から女流棋士のパーティへと流れて行きました。それはもう大勢のファンであふれかえっている会場を見まして、あな嬉やとばかりガブ呑み状態となり、いろいろな方とお会いしてお話したような記憶はあるのですが、何を話したのかさっぱり覚えておりません。
翌日は、昼過ぎまで足腰立たず。そんなんで、よく家に返って来れたなと我ながら感心しております。
| No. | : 170
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| Date | : 2004/03/26(Fri) 13:13
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深爪しちゃいまして、ま、バンドエイドでもしとけばいいかと、気軽に構えていたのですが、ワープロのキーボードをたたくときに、えらい難儀をするハメになりました。
指先にバンドエイドを巻き付けたところが、異様に太くなってしまって、どうにもタッチしにくいんですね。おまけに、タッチしたときに指先にキーが当たって痛いんです。
キーボードを叩くことが多い方は、フカヅメにはくれぐれもご用心ください。
| No. | : 169
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| Date | : 2004/03/25(Thu) 02:00
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将棋連盟はサンマーが主流ですんで、将棋の世界で仕事をさせてもらえるようになってから、かれこれ30年ほどサンマーばっかり打っていましたが、最近はなぜか、四人マージャンを打つ機会が増えています。
サンマーは、安全地帯がどこにもない、という感じで、常に戦場の真っ只中にいる気分で戦わないとなりません。それにひきかえ、四人マージャンは、寝る時間くらいはなんとかあるかなあ、という感じで、戦っていてもサンマーに較べると多少、平和な気分で打つことができます。人がやるゲームとしては、四人マージャンの方がおすすめでしょうか。
あるとき、私めの後ろで見ていた広津久雄九段に、「君は思ったよりやるね。でも、切り方はうまいんだけどツモが下手だね」と、言われたことがありました。
歩いているとき、電車に乗っているとき、呑んでいるとき、原稿を書いているとき、マージャンをしているとき、と、それこそ数え切れないくらい、広津先生のおっしゃった意味を
考えていました。
そのつど、答えはいろいろと出てくるのですが、なかなかしっくりとしたものはありません。一部は当たっているとは思えども、とても全部ではないのですね。
そうかあ、そういう意味だったのかあ、と分かれば、もう少しましなマージャンが打てるような気がするのですが、大ヘボの私めには一生の宿題になりそうです。
| No. | : 168
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| Date | : 2004/03/24(Wed) 10:53
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桜が咲くころとなりました。私めは、桜の花がことのほか好きでして、見事な枝振りの桜を見つけると、ずーっとそこで眺めて居たいなあと思います。
だいたい、桜が咲くころというと、天候が不順と言いますか不安定であることが多いですよね。こんなに雨が降ったり寒かったりすると、花がすぐに散ってしまうんじゃないかとハラハラしたりするのですが、実は、桜の花ってのは開花してから1週間前後は咲いているもので、そりゃ嵐じゃダメでしょうけど、多少の雨風にはなんの関係もなく、散るときがくるまで平然と咲いているんだそうです。
風が吹いて桜の花びらがハラハラと落ちるのは、風のせいではなくて、たまたま花びらが枝から離れるときだったからなんですね。
これを知りましたとき、そうかあ、桜の花は自分の意思で散るのか、かっこいいなあ、と感心いたしまして、桜の花がますます好きになりました。
| No. | : 167
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| Date | : 2004/03/23(Tue) 10:55
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いやあ、20日・21日は、将棋のイベントが、それはもうたくさんありました。
まず、20日は、棋王戦五番勝負第4局が金沢であり、(これは谷川流が勝って王位と合わせて久々の二冠を保持しましたですね)静岡県の藤枝では高校女子選抜大会の1日目、関東と関西で小学生名人戦東日本大会と西日本大会の1日目、朝日アマ名人戦全国大会1日目、近将カップ1回戦第17回中村亮介四段対木村秀利アマ戦、そして名古屋で先崎学の百二十面指し!
21日は、アマ女王戦、高校女子選抜大会と東日本・西日本小学生名人戦、朝日アマ名人戦全国大会の2日目、早咲誠和平成八十一番勝負、社会人リーグ優勝リコーチーム対北海道選抜チーム対抗戦などなど、これだけ将棋が盛んなら、本はバンバン売れるはずだよなーと
心強い限りでありまする。
青嵐流森内が羽生から王将位を奪取し、光速流谷川が丸山から棋王位を奪い取り、これで七大タイトルは、羽生が名人・王座を、森内が竜王・王将を、谷川が王位・棋王を、佐藤が棋聖をと振り分けられました。
羽生は、竜王に続いて王将を森内に持って行かれて、見た目は大ブレーキですが、調子自体はけして悪はないと見ています。その証拠に、19日の朝日オープン選手権挑戦者決定戦では新鋭の山崎を一蹴して挑戦者になっています。ただ、まあ、絶好調ではないとはいえそうで、自分の本来の力を出せるようになった森内への対応が、まだうまくできていないような感じを受けました。羽生のことですから、その辺のところはしっかり調整してくるでしょう。
羽生はこれから、朝日オープン選手権で深浦と五番勝負を、名人戦で森内と七番勝負を戦っていくわけですが、どちらも一局一局に見所のある名勝負となることでしょう。
| No. | : 166
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| Date | : 2004/03/19(Fri) 12:26
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昨日の、渡辺明五段対弦巻勝カメラマンとの二枚落ち血戦は、大熱戦でした。
上手としては、まずこれ以上はうまくやりようがない、というほどの駒さばきで完全な紛れ形にもち込んで、下手陣の急所の5七にと金ができたときは、見ていて、下手もはやこれまでかあ・・と思ったものでした。そこからの弦巻流の頑張りがすごかったですね。
5七歩成となったまでは、手合い通りのやりとりと思えましたが、その後は、平手の手合いじゃないのと思えるくらい強かったです。底力を見ましたですねえ。
あきらめずに頑張れば、道はあるものだなあと感動いたしました。
そんな名勝負を、うっかり見はぐった方もいらっしゃるでしょうから、近代将棋の誌面にも載せようと思っています。どうぞ、お楽しみに。
さて、今日は、深浦康市朝日選手権者への挑戦者決定戦があります。今朝の十時から、千駄ヶ谷の将棋会館にて勝負が始まっています。羽生善治名人か山崎隆之五段か、どちらが出ていっても、それはもうワクワクするほどの五番勝負になりますね。
朝日新聞のホーム頁にてインターネットでも中継していますので、指し手を居ながらにして見ることができます。便利な世の中になったものです。
羽生が、序盤で大長考をしています。どう指しても一局と思われるような、何でもないようなところで、考える材料があるってのがすごいのです。
勝負が着くのは夕刻5時を回ったあたりから6時ころになるでしょうか。そのころまでには、編集部を抜け出して現場に行っていようと思っています。現場をこの目で見届け、勝負の空気を肌で感じないと、どうもいまいちピンとこないんですね。
| No. | : 165
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| Date | : 2004/03/18(Thu) 12:06
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渡辺明五段と弦巻カメラマンとの二枚落ち血戦の時間がいよいよ近づいてきました。近将道場にて午後4時ころより対局です。
駒落ち下手の必勝の心構えは「恐れず、焦らず、あなどらず」です。
上手が強いことには、それは事実も事実であって、覆しようもないことですが、必要以上に相手の力を意識してしまうと手が縮こまっちゃいますからね。上手の駒もこちらの駒も、同じ駒なら利いているマス目は同じなんだということをしっかり頭において、恐れずに伸び伸び戦うことが、まず大切なんですね。
それと、焦りはやはり禁物でして、勝ちそうになっても、素早くかっこよく決めようなんてすると危険が伴いますんで、優勢になったら落ち着いてゆっくり行くのがいいのですね。
侮らず、というのは、上手の戦力は駒を落としている分だけ確かに下がっていますが、大砲が二つもないんだから負けるわけが無いなどと思っちゃうと、手が粗くなって上手に付け入るスキを与えてしまいます。
私めもずいぶんプロに駒落ちで指してもらっています。おそらく200番はくだらないでしょう。弦巻さんは、私めの3倍は指していますから、そらもう上手泣かせの指しまわしを見せてくれるでしょう。
本日の、二枚落ち血戦! お見逃し無く。
| No. | : 164
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| Date | : 2004/03/17(Wed) 11:09
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昨日の王将戦第6局とC2順位戦の入稿を完了し、今日の夜には5月号の校了に漕ぎ着ける見こみとなりました。
それにしても、森内の強さというか充実ぶりはすばらしいです。中盤で、桂のカラ成りから攻めを続けた手順は、それはもう見ていて惚れ惚れするような駒の舞いでした。敵の飛が利いているところに角が進み出た▲8四角は、次の一手で作ってもなかなかできないような妙手だと思います。羽生は羽生で、随所に持ち味を出して対抗しているのですが、森内がそれを上回るくらいすごかった七番勝負でしたね。
C2は、自力の宮田・千葉と他力だった山崎が上がりました。この3人は、C1に上がって即昇級候補です。山崎は、朝日オープン選手権の挑戦者決定戦まで勝ち上がっていて、羽生との決戦を19日に控えています。大舞台で盤上狭しと大活躍する姿を早く見たいものです。
さてさて、耳寄りなニュースです。
明日18日の午後1時から近将道場にて、ヒゲのカメラマンこと弦巻勝さんの本気一番勝負がありますが、それが終わってからですからだいたい4時ころでしょうか、のわんと渡辺明五段が登場して弦巻カメラマンと二枚落ちで一勝負することになったそうです。
私めの予想としては、上手が相当に辛い手合いだと思いますんで弦巻乗りですが、プロが本気を出すとどれだけ強いか分かりませんから、なんとも言えません。面白い勝負になると思いますよ。お見のがしなく。
あ、それから、社会人リーグ優勝チームのリコーと、北海道社会人リーグの選抜チームとの7人対7人の団体対抗戦が、近将道場にて始まりました。昨日、その第1戦がありまして、リコーの細川大市郎選手が北海道選抜チームの廣島博文選手を破り、リコーチームが1勝をあげました。
近将道場のトップ頁に、対戦表と日程が乗っていますので、どうぞご覧下さい。
次の対戦は、明日18日午後8時より田尻隆司選手対金内辰明選手です。
18日は、私めも観戦してチャットでわいわいやりたいなと思っています。
| No. | : 163
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| Date | : 2004/03/15(Mon) 15:54
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校了間際となりました。時がくれば、それなりになんとかなるものでして、後は、今日明日の王将戦第6局と、明日のC2級順位戦の原稿を、明後日の朝までに入稿すれば万事OKというところまでこぎつけました。
今、台風の目の中に入ったみたいで、メチャ急がしの中にぽっかりあいた時間を、ありがたいなあというのんびりとした気分で味わっています。
と、こういうときに、まるでそばで見ているかのようなタイミングで、弦巻カメラマンから電話あり。「どう、忙しい? 今日あたり来れますかね」とのこと。
ちょうどカラーの刷りが夕方に出るし、それを見てもらうのも好都合ですし、どうしてこう調子よく打ち合わせの流れになるのでしょうかねえ。
こういう不思議は、嬉しいことですから、ちょくちょくあるのがいいですね。
| No. | : 162
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| Date | : 2004/03/12(Fri) 15:00
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本作りの追い込みです。時間に追われるというのは、はなはだ気持ちの良くないものでして、こういう状況に追いこまれました場合は、勝浦修九段の座右の銘である「徐かに急げ」(しずかにいそげ)というのを思い起こすことにしています。
慌ててやって、すっ転んでしまっては何にもなりませんから、まあ、急ぐのだけれど、そろっといこうや、という感じが好きで、麻雀をやってって焦り気味になったときなどにも思い起こしています。
今日は4時から将棋会館で東京将棋記者会があって、それが終わったらB1順位戦最終戦の取材です。
やることが一杯ありますが、黙っていてもやってくるものですから、こういうのには追わせておけばいいのですね。追われていては精神衛生上よくありません。
徐かに急ぐことといたしましょう。
| No. | : 161
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| Date | : 2004/03/11(Thu) 17:41
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一昨日は、川奈で王将戦第5局を見たその日に家に帰ったのですが、着いたのは午後11時半ころでした。日帰り出張はきついなあ、なんて思いながら、フト、あれっ、いつもお酒呑んで帰ってくると、家に着くのは12時過ぎだなあと思い至りました。
そうかあ、オレって熱海の先から帰ってくる時間をオーバーしちゃうくらい、ずーっと呑んでるんだあ、と我ながらあきれ返りました。
呑んでいる時間というのは、えらく早く過ぎるものなんですねえ。
| No. | : 160
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| Date | : 2004/03/10(Wed) 10:50
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川奈での王将戦第5局は、羽生がスレスレのところを駆け抜けて角番を凌ぎました。
5七金の頭を叩かれたのを手抜きして、森内玉を寄せに行った羽生の迫力には、たまげました。羽生の王様は88に居るのですから、金を取られながら5七歩成とされるのは相当の脅威です。まあ、普通の感覚では、手抜きはちょっと思いつかないところでしたから・・。
最後の場面も、森内の反撃を本当に際どくかわしました。素人目には、偶然詰まなかったかのように映る自玉の不詰み筋を、ずっと前から見切っていたというのがすごいです。
勉強に来ていた深浦流が「久々に見ましたね。こういうのは・・」というくらい、見事にスレスレの将棋でした。
深浦流に、A級昇級祝いの会に、風邪を引き込んでしまって行けなかったことを詫びると「いえいえ、気にしないでください」と言ったあと「みんな、去年のお祝いのときに来ていたあの人、今日はどうしたのって言っていましたよ。中野さんて有名人なんですね」とのこと。それを聞いて思わず冷や汗が・・。
去年の今頃、深浦流のB1昇級お祝いがありまして、そこで皆さんの記憶に残るくらい、酔っぱらって騒いじゃったってことなんですよね。なにをやったんだか、覚えてませんが、ああ恥ずかしい。
| No. | : 159
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| Date | : 2004/03/09(Tue) 01:07
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盟友、マリオ武者野流の父上が亡くなられ、その葬儀に行ってきました。ゴルフに熱中していたころ、よく武者野邸に泊めてもらって、まず夜一杯飲んで翌日出かけていき、帰ったらまたお酒と、さすがに千日手が成立するほどは繰り返さなかったものの、よくお世話になったものです。あるときは、泉野獣流がちょいと飲みすぎて大騒ぎし、父上からお叱りを頂戴してしまったなんてこともありました。
父上はキリスト教の洗礼というのを受けていられて、ご葬儀はキリスト教式で行われました。賛美歌を久しぶりに歌いました。
私めは、パイプオルガンの音色が好きで、聞いていると心をきれいにしてもらっているような気持ちになります。
行きも帰りも泉流の車で送ってもらって楽チンでした。泉流は、車の運転があるのでお酒は一切呑まずです。当然のことではありますが、泉流も大人になったなあと感心してしまいました。
明日、といっても、もう今日ですが、朝出発で王将戦第5局に行ってきます。静岡県は伊東のちょっとさきの川奈というところですから、朝発てば昼食休憩後の対局再開には楽勝に間に合うでしょう。
このところの森内の強さは半端ではなく、早くも角番に追い込まれている羽生は苦しいところです。王将戦が終わると、名人戦七番勝負がすぐにあります。こちらも羽生に森内が挑戦するという形です。羽生としては、ここであっさりやられては名人戦にも悪い影響を及ぼしかねないので、必死に頑張るでしょう。追い詰められた棋士の将棋というのは、いつもとは一味違うものがあって、非常に興味深いものがあります。
| No. | : 158
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| Date | : 2004/03/04(Thu) 05:27
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3日の夜、明日はA級順位戦というので、それに備えて寝ダメしておこうと早めに床に着きましたところ、えらく早く目が覚めてしまいました。やっぱり慣れないことはするもんじゃありません。このままでいくと、5日の未明までですからほぼ丸一日おきていることになりそうです。
挑戦者は森内と、すでに決まってはいるものの、森内には全勝がかかっています。同じ挑戦するにしても、最後までスパット勝っていくのと、失速した感じになっていくのとでは、大きな差があるでしょう。森内にとっては、勝っても負けても関係ない勝負のようでいて、実は非常に重要な勝負であると見ています。対する島は、これはもう負けたら陥落が決定してしまいますから、釈迦力になって勝ちに行くしかありません。これまでこうした勝負を全てモノにしてきた島が、どんな将棋を見せてくれるのか、それを思うとワクワクしてきますね。
久保は、勝てば残留決定、負けると島の結果次第、という立場です。こういうときに、島の将棋を気にするかどうかで、棋士の大物ぐわいがはっきり分かります。もちろん、自分の将棋に集中する棋士が上に行きます。
残念ながら降級が決まってしまっている青野ですが、まず間違いなく和服で対局に臨み、A級棋士として立派な将棋を見せてくれることと思います。一見、消化試合と見える将棋にどれだけ精魂を傾けることができるか、ということからも、棋士の器がはっきりと分かるものです。
さあ、今日はA級順位戦。
| No. | : 157
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| Date | : 2004/03/02(Tue) 19:07
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どうも今年のカゼはなかなかしぶとくて、ときどき咳が出ますし、喉のあたりの調子がよくありません。どーしてかなー、もしかして年かな、とちらりと思ったりもいたしますが、そういうバカなことはないでありましょう。
まあ、熱はないし、食欲は有るし、日常生活にはなんら差し障りはないからいいのですが、喉が痛いとさすがにカラオケをする気分にはなりにくく、これがもしかして完調に戻らない真の原因かもしれない・・と、今、ふと思っちゃいました。何は無くともストレス解消! 強く明るく生きるにはこれでなくてはいけません。
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